計画達成率に明暗、値下げ競争激化!2024年自動車市場の総括と2025年の展望

2024年の終了とともに、各大手自動車メーカーが年間業績報告を発表しました。表向きは活気に満ちた様子が見られる一方で、市場は複雑な分化傾向を示しています。目標を大幅に達成したメーカーがある一方で、苦境に陥った企業も存在します。同時に、2025年の自動車市場は大規模な値下げセールから幕を開け、競争は一段と激化しています。

販売目標の達成状況:明暗が分かれる勝者と敗者

現在公表されている結果によれば、2024年には7社が販売目標を上回る成果を収めました。特にBYD(比亜迪)のパフォーマンスは際立っており、目標の360万台(後に400万台へ上方修正)を超える427万台を達成。前年比41.26%増、達成率118%という記録を残しました。これにより、BYDは年間販売台数で初めてSAIC(上汽集団)を上回り、同社が18年連続で国内販売トップだった記録を塗り替えました。

Geely(吉利)は目標200万台に対し、実績217万台で達成率108.5%を達成。そのうち、新エネルギー車の販売台数は88万台を突破し、前年比92%増を記録しました。しかし、高額な投資の影響で利益は58億元に留まりました。今後、吉利は高級車戦略をさらに推進する方針です。

Chery(奇瑞)は台数目標未発表ながら、年間販売260万台を達成し、前年比38.4%増。従来のイメージを覆し、海外市場での内燃機関車の活躍が際立ちました。

新興メーカーでは、Li Auto(理想)が50万台の目標を達成し、達成率100%。LeapMotor(零跑)は目標を大幅に上回り、前年比100%増という記録を達成し、2024年の成長率トップとなりました。

一方、目標未達のメーカーも少なくありません。GWM(Great Wall Motor、長城)は目標190万台に対し、実績123.3万台で達成率65%。これで4年連続目標未達成となりました。IM Motors(智己)は目標12~13万台に対し、実績6.5万台で達成率54.6%と低調な結果でした。

主要メーカー2024年計画達成率

出典:各報道よりまとめ

2025年値下げ競争の幕開け:30社以上が参戦

補助金の縮小と市場競争圧力に対応するため、2024年末から30社以上の自動車メーカーが値下げセールを実施。かつてない規模で展開されています。国内ブランド、新興メーカー、合弁メーカー、さらには高級ブランドまでが参戦し、値下げ幅は数千元から20万元(約40万円)に及びます。

BYDは9.98万元(約200万円)からのモデルを投入し、保険や下取り補助を追加提供。Geelyは最大3万元の買い替えクーポンを提供。LeapMotorやArcfox(極狐)などの新興メーカーも5万元規模の補助を用意しました。また、TeslaやXpeng(小鵬)は直接的な値引きを行い、多くの消費者を惹きつけています。

合弁メーカーや高級ブランドでは、アウディや一汽VWが3~5万元の値下げを敢行し、市場シェアの維持に注力しています。

2025年の展望:市場拡大と競争激化

2024年の自動車市場は全体的に好調でしたが、2025年はさらに過酷な競争環境が予想されます。NIO(蔚来)、Xpeng、Li Autoなどのメーカーは早くも新たな値下げ戦略を開始し、激しいシェア争いが展開されています。業界専門家は、2025年から2027年が弱小メーカーの大量淘汰が進む時期になると予測しています。

市場の規模は拡大し続けていますが、その中でのシェア争奪戦は熾烈を極めるでしょう。すべての自動車メーカーにとって、2025年は挑戦と機会に満ちた年となることは間違いありません。

注:ファーウェイは、「HarmonyOS」の下で展開するブランドに、「AITO(問界)」「LUXEED(智界)」「STELATO(享界)」「MAEXTRO(尊界)」が含まれます。

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