中国の自動車輸出、今年は日本を抜き、世界一位になるか

今年第1四半期における中国の自動車輸出台数は前年同期比70.6%増の99.4万台であった。そのうち、新エネルギー車は前年同期比110%増の24.8万台と大きく寄与した。

メーカー別を見ると、完成車メーカーの輸出トップ10は、SAIC(上汽)、奇瑞、長安、長城、吉利、JAC(江淮)、東風、BYD、テスラ、BAIC(北汽)である。

伸び率が最大だったのはBYDで、第1四半期のBYD輸出台数は前年同期比12.8倍の4.3万台であった。次は奇瑞の17.2万台で、前年同期比1.5倍増加しました。JAC(江淮)は前年同期比97.1%増の4万6千台であった。

2022年、中国の新エネルギー自動車の輸出は67.9万台で、前年比1.2倍増加した。その勢いが続き、第1四半期の新エネルギー車の輸出台数は前年同期比1.1倍に増加した。

また、2022年の自動車輸出の平均価格は1.8万ドルであり、2023年第1四半期の平均価格は1.6万ドルで少し低下している。

輸出仕向け地別を見ると、上位3ヵ国はメキシコ、サウジアラビア、そしてベルギーで、輸出台数はいずれも20万台を超えた。その次に続くのはイギリス、チリ、そしてオーストラリアである。新エネルギー車輸出の上位3ヵ国はベルギー、英国、そしてタイとなっている。

また、国内外の電気自動車とエネルギー貯蔵市場の旺盛な需要など複数の要因に後押しされ、2023年第1四半期のリチウム電池輸出は1097.9億元で、伸び率は94.3%に達した。

2021年、中国の自動車輸出販売台数は201.5万台で、2020年の99.5万台から倍増し、韓国を抜き、世界第3位の自動車輸出大国の座についた。2022年には、中国の自動車輸出は引き続き伸長し、年間販売台数が311万台に達し、ドイツを抜き、世界第2位の自動車輸出国となった。

今年の実績を見ると、1-2月の日本の輸出台数は前年割れの56万9千台で、中国の自動車輸出台数は日本を10万台以上上回っている。日本の第1四半期の輸出実績はまだ発表されていないが、中国の自動車輸出が日本を追い越すのはほぼ確実と言える。

この勢いで行けば、2023年通年の中国自動車輸出台数は400万台近くになり、世界最大の自動車輸出国になる見込みである。

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