8月市場、政策の後押しを受けて好調継続、新エネ車が牽引するも、赤字の泥沼
乗連会(全国乗用車情報連席会)は9月8日、8月の全国乗用車市場の生産・販売状況を発表した。データによると、8月の国内狭義の乗用車市場の小売販売台数は187.1万台に達し、前年同月比28.9%増、前月比7月比2.9%増となった。1-8月、国内狭義の乗用車市場の小売販売台数は累計1295.0万台に達し、前年同期比0.1%増となり、ようやくプラス成長の軌道に回帰しつつある。
乗連会は、8月市場の好調は、いずれも政策の後押しに加えて、各地政府が打ち出した消費奨励政策が寄与したためだとの見方を示した一方、前年同期に東南アジアで発生した感染症により現地のチップ供給がほぼ途絶え、その影響で国内小売販売台数が大幅に減少したことによる低い前年ベース効果もあったこと、過去数カ月間の国内物流とサプライチェーンの改善により、ゼロコロナ政策による自動車市場全体への混乱がおさまったことも、8月の販売台数の安定的な増加を重要な支えとなったと指摘した。
ブランド別でみると、特にBYDは、4月に乗用車メーカーの販売台数トップ10に初登頂してから、8月にはトップに追い上げ、16.9万台で1位となった。これに続いたのは一汽VW(16.4万台)、上汽VW(11.8万台)、上汽GM(10.5万台)、長安(10.3)、吉利(8.8万台)、東風日産(8.4万台)、広汽トヨタ(8.1万代)、一汽トヨタ(7.5万台)の順である。
8月、新エネルギー乗用車卸売販売台数は63.2万台に達し、前年同月比103.9%増、前月比12.0%増となった。乗連会は、「ガソリンの上昇が電気自動車の受注好調の主な原因だ」との見方を示した。1-8月、国内の新エネルギー乗用車卸売販売台数は累計366.2万台に達し、前年同期比119.4%増加した。
ただしメディアの報道によると、新エネルギー車販売台数は順調に増加しているものの、全面的な赤字状態ことである。特にベンチャー系自動車新勢力は依然として借金に依存している。今年第2四半期、いわゆる新勢力ビッグスリーの「蔚小理(NIO、Xpeng、理想汽車)」の純損失はいずれも大幅に増加し、まだ赤字の泥沼から抜け出せていない。
専門家は、製造業の本質は如何にコストを抑え、キャッシュフローを維持することであると指摘している。こういう観点からすると、今の新エネルギー車メーカーは今後、どれだけ生き延びることができるかは未知数である。