2023年上海モーターショーは「悪口、ほら吹きの大会」に
2023年上海モーターショーは、今年間違いなく世界最大規模で、国内外の大手自動車メーカーやサプライヤーが最も多く参加するイベントである。一方、イベント期間中において自社の誇大な宣伝や他社の悪口が横行していると一部のメディアが指摘している。
上海モーターショー開催前日の16日、ファーウェイ2023スマートカーソリューション新製品ADS2.0の発表会で、ファーウェイ常務取締役でコンシューマーBG CEOのリチャード・ユー(余承東)氏は「新勢力、Teslaと比べると、ファーウェイは遥かにリードしている」と述べた。
ユー氏の「遥かにリード」という発言に応える形で、同じ日に開かされたXpeng2023技術構造発表会で、CEOの何小鵬氏は、スマート運転領域において「ライバルがいない」と強調した。何小鵬氏はさらに、テスラFSDの米国でのパフォーマンスは、Xpeng XNGPの中国でのパフォーマンスには及ばないと述べた。
また、何小鵬氏は「XNGPはスマート運転支援の究極の技術であり、自動運転は決してむだ話をしているわけではない」と述べ、3月29日に「自動運転はむだ話だ」と発言したBYD会長の王伝福氏を批判した。
4月17日午後の「AITO(問界)M5」のスマート運転版発表イベントで、ファーウェイのユー氏は、「1000万以内の最も豪華なSUVを再定義する」、「500万元以内の車はわれわれの目標ではない」、「(理想汽車の車内装備の)冷蔵庫、ソファ、カラーテレビは小康レベルであり、豪華な基準ではない」と、家電を車に持ち込んで「500万元以内で最高のSUV」と自負している理想汽車を暗に貶した。
また、ユー氏は、BYD会長の王伝福氏の発言について、「自動運転がむだ話だと言うのには2つの理由がある。業界を理解していないのか、故意にそう言っているのか」と述べ、「これを言っている大物は意図的に自動運転業界を叩いている。ファーウェイが遥かにリードしているというのは適当に言っていることではない。やり遂げて初めてほらを吹くことができる」と付け加えた。
上海モーターショー前に長城汽車傘下のWayブランドの新車発表会では、WayブランドCEOの陳思英氏は、「7年間の修行は入門と呼び、32年間の修行は大家と呼ぶ。武道の深さは、『車屋』と『フィンテック』の最大の違いだ」とベンチャー系自動車新勢力を軽蔑した。
4月16日、ボルボの「VOLVO TECH DAY・EX90中国デビュー」で、より印象を強くするためか、ボルボも「新勢力ができるのは、われわれは3年で習得した。われわれができるのは、新勢力は10年も学べない」と大胆な発言をし始めた。
4月16日のGAC(広汽)傘下の AIONブランドの新車「昊鉑Hyper GT」の先行販売会に掲載された広告では「Taより高いけど、オレを選んでくれるよ」、「業界がTeslaのModel 3を包囲して6年、真のライバルであるHyper GTが今登場している」と宣伝している。「Ta」は中国語の「彼・彼女」の発音記号であるが、ここでは間違いなくTeslaを指していると思われる。
ちなみに、Teslaは、今回の上海モーターショーに出展していない。