ロシア、中国製トラックの重大欠陥を指摘:規制強化へ
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近年、ロシア市場における中国製自動車のシェアが急速に拡大し、ロシア国内の自動車産業に大きな圧力を与えています。しかし、ロシア政府はこの状況に対し、規制の強化や輸入車の監視強化を進めることで対応を図っています。
ロシア衛星通信社が2月6日に報じたところによると、ロシア工業貿易省(工貿部)のアリハノフ大臣は、3つの中国ブランドのトラックに重大な欠陥があることを公に発表し、これらの車両に対してより厳格な認証と検査を実施する必要があると述べました。
アリハノフ大臣は次のように述べています。
「より厳格な認証が必要であり、特に量産車の適合性検査を強化すべきです。我々はすでにトラックの分析を行い、3つの中国ブランドの車両に重大な欠陥があることを確認しました。これらの車両は公道を走行させるべきではありません。このような状況の下、我々は以下の措置を講じます。認証の取り消しを含めた処分を行い、さらにロシア連邦検察庁と協力して対応を進める予定です。」
報道の中で、大臣は3つの中国自動車メーカーの名前には言及しませんでした。
ロシアがウクライナに侵攻し、西側諸国から制裁を受けて以来、中国車のロシア市場でのシェアは急速に拡大しました。現在、新車市場における中国製車両の占有率は約60%に達し、安定しています。これはロシア国内の自動車産業に大きな打撃を与えていると言えるでしょう。
ロシアの大臣がこのような発言をした背景には、ロシア社会や国民が抱える「やむを得ない事情」が反映されているとも考えられます。
西側制裁の影響で、ロシアは中国製自動車に依存せざるを得なくなったものの、それらの品質は低く、中には公道を走ることすら許可されないほどの問題を抱えているのです。
さらに、今回の発言は単なる一般の不満ではなく、大臣自らが明確に不満を示した点が重要です。
ウクライナ問題が転機を迎えつつあり、トランプ氏の再選によって、近い将来、ロシア・ウクライナ戦争の終結に新たな機会が生まれる可能性があるという状況の中で、このニュースは、過去3年間、中国が機に乗じてロシア自動車市場を占領してきたことに対して、ロシア政府が本格的に対応を始める可能性があることを示唆しています。