NIO、フラッグシップモデルの ET7を発表

1月9日、(四川省)成都で開催されたNIO Day 2020の現場で、創業者の李斌氏はNIO初のセダンタイプのフラッグシップモデル「NIO(蔚来)ET7」を発表した。新車は70/100/150kWhの自称「固体電池パック」をオプションで搭載し、最高1000km以上の航続が可能と宣伝されている。

厳密に言えば、発表されたNIOのこのフラグシップモデルはまだ「絵に描いた餅」の段階にあり、NIOは70/100kWhの電池パックを搭載した車両を2022年第1四半期からユーザーに提供すると見込まれている。150kWhの電池パックは2022年第4四半期に発売される予定で、この電池を搭載したET7の正確な発売時期は未定だ。

しかし、NIOがこの時点で新車を発表することを選んだのも、やむを得ない理由があったかもしれない。NIOの共同創業者、総裁の秦力洪氏はこれまでメディアと交流した際、次のように述べていた。他のブランドが成果を出しているので、「NIOはダメだな」と感じはじめているユーザーが増えている。今では自動車業界の「先物取引」のような販売方法をとる動きがある。「率直に言って、私たちも『先物取引』方式を取らざるを得ないが、先物であればスケジュールを明確に言わなければならない」。

わずか9日前、国産テスラのModel Yが正式に発売されたが、1月1日当日にModel Yの予約が10万台を突破し、NIOサイトで多くの予約がキャンセルされたとの噂が流れた。その後李斌氏は多くの予約がキャンセルされたことを否定したが、テスラの相次いた新車発売と値下げで、テスラとNIOの間で「火薬のにおい」が急に濃くなったのは事実だ。

発表会はまだ終わっておらず、NIOファンでNIO車の所有者がWeChatのモーメンツで、NIOアプリからET7を注文したと投稿している。ET7がModel Yの「奇跡」を再現できるかどうかは分からないが、新たな角力が始まったことは確かだ。

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