百度のRobotaxiの1キロ当たりコストは約20元に

百度は中国国内の無人運転分野のパイオニアで、湖南省長沙市で率先してRobotaxiのモデル運営を展開している。 百度スマート運転事業グループ技術責任者の陶吉氏は、2019第2回国際自動車スマートシェアモビリティ大会で、百度の無人運転車チームの運営状況に基づき、現在のRobotaxiのコストは1キロメートル当たり20元前後で、うち車両自体のコストと運営コストは半々だと説明した。

同社は現在のタクシーとネット配車のコストを比較した。一線都市(北京、上海、広州、深センなどの巨大都市)ではタクシー料金は1キロあたり3元、ネット配車の料金は1キロあたり5元となっている。 「1キロあたりのコスト」は現在、モビリディ業界の最も重要な指標となっており、1キロあたりのコストを削減することは、百度の無人運転チームが現在取り組んでいる方向だ。

百度は2015年12月に自動運転事業部を立ち上げ、そこから自動運転技術の投入に全力を挙げている。 百度の無人運転車チームはこれまでに300台の無人運転車を擁し、13都市でテストを行い、累計走行距離は200万キロを超えている。

百度は、無人運転の進化を2つのステージに分けている。1つは、研究開発テストのステージと呼び、これまで閉鎖道路でのテストから、開放道路、地域道路網でのテストへの進展は、いずれも研究開発テストのステージに該当している。車に乗っているのは自社のエンジニアや自社のテストドライバーで、走行できるエリアも限定される。

第2ステージは、テスト運営のステージと呼ばれ、このステージはさらに3つの段階、即ち小規模なテスト運営、規模化されたテスト運営と規模化された商業化運営に分けられる。

前出の百度の陶吉氏によると、2つのステージの最大の違いは、テスト用の工学車両の研究開発から、実際の移動シーンと実際のユーザーに直面することだ。百度のRobotaxiは現在、小規模なテスト運営段階にあり、その前の研究開発テストのステージからの延長になる。

百度は、研究開発テストのステージで一定のテスト走行データを蓄積しているが、これは無人運転の「頭脳」を成熟させるには、まだまだ足りず、百度は今後無人運転車チームを拡大し、より多くの天候状況、より多くの道路条件をカバーする必要がある。

いずれにしても、小規模な運営テスト段階に入ったことは、百度にとってすでにRobotaxiの商業化の前触れとなっている。今後、Robotaxiを成功させるには、テック企業、完成車メーカーと政府の三位一体による努力が不可欠だ。とりわけ安全を保証することが、すべての技術が商業化する前提とキーポイントだと陶吉氏が述べた。


参考記事:https://www.d1ev.com/news/qiye/103500

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