Horizon Robotics=国産エッジAIチップスタートアップ企業の台頭
エッジAIチップスタートアップ企業のHorizon Robotics(地平線)にとっては、4年に1度のCESへの出展は同社が成長してきた足跡となっている。
2017年のCESでは、Horizon Roboticsは独自の展示ブースすらなく、インテルFPGAハードウェアプラットフォームの組み込みADASシステムプロバイダとしてCESに登場していた。
1年後、Horizon Roboticsは独立したブースを持ち、自動運転向けのAIチップ「Journey(征程)」シリーズとAIoTエッジ·コンピューティング市場を狙うAIチップの「Sunrise(旭日)」シリーズを持ち込み、0(無)から1(有)への一歩を踏み出した。
チップをベースにして、Horizon Roboticsはテクノロジーから製品を生み出す切り口を見つけた。2019年のCESでHorizon Roboticsは、自動運転向けコンピューティング・プラットフォームのMatrixと、Matrixに基づく複数の自動運転ソリューション(Matrix視覚感知ソリューション、NaviNetクラウドソーシングによる高精度地図採取と測位ソリューション、レーザーレーダー・センジング・ソリューションを含む)を出展した。
もし最初の3年間は、Horizon Roboticsが自動運転市場へのビジネスチャンスを模索していた時期だとすれば、2020年のCESは、Horizon Roboticsが自らの商業化への道を見づけて、それに向けて足元を固めつつあることを証明したイベントとなっている。
CES 2020の期間中、Horizon Roboticsは、初代Matrixからアップグレードした自動運転コンピューティング・プラットフォームMatrix 2などの製品もCESで初めて披露したほか、中国初の車載グレードAIチップ第二世代「Journey」、およびこれに基づいて前方監視用単眼カメラADASソリューションも展示した。
第二世代「Journey」は、Horizon Roboticsの第2世代BPUアーキテクチャを集積し、4 TOPS(Tera Operations Per Second)と同等の演算能力を提供できるという。標準的な消費電力は2ワットで、複数のタイプのAIタスクを効率的かつ柔軟に処理し、複数のタイプの目標をリアルタイムで検出して正確に識別することができる。
第二世代「Journey」の高性能により、Horizon Roboticsの単眼カメラADAS方式は100ミリ秒以内に車両、歩行者、道路線、交通標識、ナンバープレート、信号機など六つの目標の検出と識別を効果的に行うことができる。
ADAS業界のペイン・ポイントに積極的に対応してきたHorizon Roboticsは、単眼カメラADASソリューションを中国の道路交通事情に合わせて最適化している。これは今後国産ADASメーカーにとって、国内の自動車サプライチェーンに参入する上での重要な助けとなると期待されている。
参考記事:https://www.leiphone.com/news/202001/1OqLSbe95UJhebBZ.html