テンセント、車載WeChat発表
(コネクテッド分野で重要な動きがあった)
WeChatを使わない時は?答えは寝ている時と運転している時だけかもしれない。そして今、あなたが運転中でもソーシャルネットワークを離れる必要はなくなる。噂の「車載WeChat」がついにやってきた。
5月22日に昆明で開催された「テンセント・ワールドデジタルエコシステム大会」で、テンセントの鐘学丹副総裁はWeChatユーザーに朗報をもたらした。テンセントは、コネクテッドシステムにWeChatサービスを組みこみ、今年中にサービスを開始する予定だ。
車載WeChatはスマホのWeChatと何が違うか。
スマホWeChat APPの場合
運転中にメッセージの着信があったら、まずスマホのロック解除、チャットページ切り替え、文字入力か音声入力、送信、というプロセスが必要。
車載WeChatの場合
運転中にメッセージの着信があったら、ハンドルから手を離さず、ハンドルにある専用ボタンを押して立ち上げる。音声アシスタントは着信をアナウンスする。運転者は「受信」や「拒否」と音声で選択することができる。受信を選択した場合は、音声アシスタントは受信内容を読み上げる。
やりとりは双方向で可能。受信したメッセージに対して、音声で直接返信することができるだけではなく、メッセージが届いていなくても、音声を使ってWeChatに連絡先を見つけてもらい、メッセージを送ることもできる。
また、友人から例えばレストランの位置情報を受け取った場合、車載のWeChatは位置情報に基づいてナビゲーションを開始することができる。スマホの場合は、ロックを解除し、連絡先を探し、位置情報を設定し、スマホをスタンドに固定するなどの面倒な手順は、車載WeChatならスキップすることができる。
当面は、車載WeChatができることはまだSNSに限定しているが、今後、マルチプラットフォームでWeChat IDが使えるようになり、スマホのBluetoothと連動して、乗下車に伴う自動ログイン/ログオフや、WeChat Payなど、ユーザーにとって必要不可欠な便利な機能を使えるようになる。
クルマをテンセントのエコシステムに組み込もうとするテンセントにとって、車載WeChartの発表は、戦略の面で重要な一歩を踏み出した。