CATL、バッテリー交換ソリューション「EVOGO」発表

CATL(寧徳時代)は1月18日午後、発表会を開催し、正式にバッテリー交換ソリューション「EVOGO」を発表した。

CATLによると、「EVOGO」は全自動車メーカーを対象に、バッテリーのインターフェースを統一して互換性を確保することで、将来的には市販の全車種にバッテリー交換サービスを提供することが可能である。

EVOGOは、バッテリーレンタルとバッテリー交換の2つのサービスがある。レンタルの場合はバッテリーの数を変更することができる。バッテリー交換は、いわゆる「チョコ型交換ブロック」を組み合わせることで、航続距離に合わせて異なる容量のバッテリーを交換することができる。

中国は最近一連のバッテリー交換方式の奨励、支援政策を発表しているにも関わらず、市場ではこれまで、バッテリー交換はコストが高く、基準が統一されておらず、実用化しにくいとの見方が多かった。CATLの「チョコ型交換ブロック」は、「基準の不統一」という難関を乗り越えると期待される。

1個の「チョコ型交換ブロック」のエネルギー密度は160Wh/kg超、航続時間は200km、2個を組み合わせて400km、3個なら600kmを走行することができる。

発表会では、CATLの「EVOGO」バッテリー交換ステーションも公開された。3つの駐車スペースを持ち、バッテリー倉庫には48個の「チョコ型交換ブロック」が収容されている。

ユーザーは専用アプリでバッテリー交換をクリックし、その後、車両をバッテリー交換ステーションに入れると、車輪両側の横ローラーが、車両を定位置に押し込む。その後、車両はリフトによって持ち上げられ、交換装置が、車両のバッテリーを取り外し、満充電バッテリーブロックに交換され、1つのブロックを交換するのに所要時間は1分である。

しかし、充電方式に比べて、バッテリー交換方式の先行きは不透明である。一部の研究報告によると、設計寿命10年で償却すると、バッテリー交換ステーションの1年間のコストは約423万元となり、1日のバッテリー交換が100回を超えないと経営が成り立たない。一方ユーザーは「新しいバッテリーが古いバッテリーに交換されてしまう」ことに対する懸念が根強く、個人ユーザーによる大規模な利用が見込まれない。

ある自主自動車メーカーの幹部は「バッテリー交換モードでは、バッテリーパックを頻繁に抜き差しする必要があり、インターフェースの信頼性が安全上のリスクになる」と語った。技術進歩に伴い、新エネルギー車の充電速度は速くなり、バッテリー交換の速度面での優位性はいつか消える。

中国科学院院士で電気自動車専門家の欧陽明高氏は、現段階では、大型商用車やシェアカー、タクシーなどの業務用にとって、バッテリー交換が良いビジネスモデルだとの見方を示した一方、自家用車の場合は、充電が合理的で、普段は自宅や職場でゆっくり充電し、長距離の場合は高速道路の超高速充電で電力を補給するのがベストだと述べた。

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