CATLの2019年の純利益は40億元を超え、バッテリー市場の半分を占める見込み

1月21日夜、CATL(寧徳時代)は2019年度の業績予想を発表した。同社の純利益は前年同期比20-45%増の40.64億~49.11億元に達する見込みだ。業績の予想を受けて、CATLの株価は急騰した。発表時点で、CATLの株価は前年比5.51%増の128.35元に達し、過去最高値を更新した。

CATLによると、同社の業績が上昇した主な原因は、新エネルギー自動車業界の急速な発展に伴い、バッテリー市場の需要が前年より増加したこと、市場開拓を強化し、前期の生産能力拡張投資が稼働しはじめ、生産と販売量を増加させたこと、引き続きコスト管理を強化し、収入に占める費用の割合を引き下げたことなどによる。

業績が上向く一方で、シェアも着実に伸びている。業界サイトの高工鋰電がこのほど発表したデータによると、CATLの2019年の電力搭載量は前年同期比37%増の32GWh、中国国内のOEMが120社に達し、うち1GWh以上のOEMは9社、国内動力電池市場に占める割合は約51%強に達した。

ちなみに2019年、全国の新エネルギー自動車の生産台数は、前年同期比4%減の約117万7000台、動力電池は同9%増の62.4GWhだ。

2019年、CATLは複数の大手自動車メーカーと提携し、ホンダ、現代、トヨタ、ボルボ、フォルクスワーゲン、ジャガー、ランドローバー、プジョー、シトロエン、ダイムラーのトラックとバスなど自動車メーカーの動力電池サプライヤーとなっている。

2019年11月、BMWはCATLへの受注を40億ユーロから73億ユーロに増加し、現在の業界最大の受注となった。

生産能力の面でも、CATLは積極的に布石を打っている。2019年10月、CATLの欧州工場が着工し、2021年に一部の生産能力を形成し、2022年に14GWhの生産能力を実現する見通し。同年12月、CATLの中国四川動力電池事業が着工し、100億元を投資し、年間30GWhの動力電池生産ラインを建設すると発表した。

とはいえ、CATLは今後も安泰になりつづけるとは限らない。バッテリーメーカーはいつも危機と隣り合わせている。前出の高工鋰電研究院は、20年から、中国の新エネルギー自動車市場は全面的に「外資+合弁+地場」の3つの勢力が競争する局面を形成し、自動車メーカーはサプライヤーに対してよりシビアとなり、バッテリー業界に不確実性を持たせると予測している。


参考記事:https://36kr.com/p/5287531

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