Horizon Robotics、SAICや長城汽車などのスマートEV開発を後押し

AIチップスタートアップ企業のHorizon Robotics(地平線)はこのほど、SAIC(上汽グループ)傘下の上汽乗用車と全面的な戦略的提携協定を締結した。Horizon Roboticsとの包括的な戦略的協力を通じて、SAICは上汽乗用車をキャリアとし、コネクテッド分野における技術開発の成果をHorizon RoboticsのAIチップ、視覚感知アルゴリズム、データテクノロジーと結合し、車載チップ不足による減産危機を緩和する一方、テスラFSDに対抗できる次世代スマートドライブドメインコントローラとシステムプランを共同で構築することを期待している。

SAICは2017年にAIチップ分野の布石を開始し、Horizon Roboticsと提携し始め、2019年にHorizon RoboticsへのBラウンド融資を完了し、中国で初めて大規模にAIチップに投資した完成車企業となった。2020年、SAICはHorizon Roboticsと共同で「上海汽車集団と地平線人工知能共同実験室」を設立し、コネクテッドネットワーク技術について包括的な提携を展開する。SAICとアリババおよび張江高科が設立した新ブランドの智己汽車も、今年発売する予定の初のスマートEVにHorizon Roboticsの「Journey」チップを搭載するという。

SAICのほか、Horizon Robotics は2月9日にC3ラウンド3億5000万米ドルの融資を完了したと発表した。投資先には、長城汽車のほか、BYD、長江汽車電子、東風資産など自動車産業関連企業の姿がある。

業界内では、これらの完成車メーカーや自動車関連企業が車載チップ企業に戦略投資をしていることは、現在のチップ供給不足と関係があると見ている。一方、スマートカー時代の到来に伴い、自動車メーカーのソフトウェア面での競争力はますます重要になっている。

Horizon RoboticsのCEOの余凱氏はメディアの質問に対して、中国の完成車メーカーは、自動運転ではテスラと肩を並べ、コックピットではテスラを追い抜くことを望んでいる。これも知能化に対する中国ユーザーのニーズである。海外ユーザーはいまコックビットの知能化をあまり重視していないと説明した。

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