BYDの海外戦略、2026年は130万台目標――拡大局面から持続成長段階へ

1月25日、BYDブランドおよび広報部門の総経理である李雲飛氏は、上海で開催されたメディア向け説明会において、同社が2026年に中国以外の市場で130万台の販売を目指す方針を明らかにしました。これは、2025年の海外納車実績と比べて約25%の増加に相当します。
データによりますと、BYDの2025年における新エネルギー車の世界販売台数は約460万台で、そのうち純電気自動車(BEV)は約226万台でした。
海外事業については、同社はすでに110以上の国・地域に展開しており、欧州、中南米、東南アジアが主な成長市場となっています。2025年の海外納車台数は、乗用車およびピックアップトラックを含めて104万台を突破し、2024年の実績を大きく上回りました。
こうした実績を踏まえつつも、2026年の海外販売目標である130万台は、以前に一部の投資銀行が示していた見通しを下回る水準となっています。
2025年11月、米シティグループはBYD経営陣との面談内容を踏まえたリポートの中で、同社が2026年に150万~160万台規模の海外販売を目指す可能性があるとの見方を示していました。今回公表された公式目標は、これと比べて20万~30万台程度低い水準となります。
市場関係者の間では、この差について、自動車メーカーと金融機関との間におけるリスク評価の考え方の違いを反映したものとの見方が出ています。投資銀行の予測は、過去の高成長トレンドを基に算出されることが多い一方で、自動車メーカーは目標設定にあたり、生産能力の立ち上げ状況、コスト構造、為替変動、各国・地域の政策環境といった不確実要素を総合的に考慮する必要があります。
現在、タイ、ウズベキスタン、ブラジルにおけるBYDの完成車工場はすでに稼働を開始しており、ハンガリーに建設中の欧州初の乗用車工場も、近く本格稼働に入る見通しです。これらの拠点は、輸出コストの低減や貿易摩擦への対応において重要な役割を担うと位置づけられています。
もっとも、新工場が安定した量産体制に到達するまでには一定の時間を要するのが一般的であり、短期的には中国からの輸出体制を完全に代替することは難しいとみられます。このためBYDは、海外販売目標の設定において、展開スピードと現地化戦略とのバランスを慎重に見極めている状況です。