GACとファーウェイが再びタッグ!2025年にファーウェイのスマート技術搭載の新EVブランドを発表予定
GAC(広汽)とファーウェイの協力関係が再び注目を集めている。
11月30日、GACとファーウェイは広州で知能化戦略提携に関する協力協定を締結し、新たなスマートEVブランドを共同で立ち上げることを発表しました。これは、協力関係に一時的な困難があった両社が、再び手を組んでスマートカー市場に挑むことを意味します。
協力を深化し、新ブランドを共同構築
今回の協力は、GACの自動車製造ノウハウとファーウェイのスマート技術を活かし、製品開発、マーケティング、エコサービスなど多岐にわたる分野をカバーします。新ブランドは、GACが現在展開している「トランプチー(Trumpch伝祺)」「アイオン(AION埃安)」「ハイパー(Hyper昊鉑)」とは異なる、新たな協力の象徴として位置付けられます。
GACは2025年に大型高級MPV、SUV、セダンの3つのフラッグシップモデルを発表する予定で、これらのモデルにはファーウェイの次世代「HarmonyOS(ハーモニーOS)」車載システムと「ADS 3.0」自動運転システムが搭載されます。以前公開されたコンセプトカー「1 Concept」も両社の技術的融合を象徴するモデルであり、2025年第1四半期に量産される計画です。
協力の困難と市場の考慮
GACとファーウェイの協力は2017年に始まりましたが、順調な道のりではありませんでした。2022年、両社は新ブランドの開発理念の相違により、深い協力を一時中断しました。これを受け、GACはファーウェイが開発を支援していた高級モデル「AH8」を自主開発モードに切り替えました。当時、GAC埃安の販売実績が好調であり、GACは独立的な成長に自信を持っていました。
しかし、競争が激化する中、GAC埃安は2024年に販売台数と利益の双方で減少を経験しました。2024年前3四半期の販売台数は前年同期比で35.4%減少し、親会社株主に帰属する純利益も97.34%減少しました。
一方、ファーウェイは「HarmonyOS」の下で展開する「AITO(問界)」「LUXEED(智界)」「STELATO(享界)」「MAEXTRO(尊界)」といったブランドで成功を収め、市場での豊富な経験を蓄積しています。2024年11月だけで、「HarmonyOS」関連の新車の納車台数は4.19万台に達し、強力なブランド力を示しました。このようなファーウェイの急速な台頭とGAC自身の販売不振により、GACはファーウェイとの協力価値を再認識し、最終的にその「強み」を受け入れるに至ったのです。
スマート化の潮流におけるウィンウィンの展望
今回の協力は、過去の不協和音に終止符を打つだけでなく、両社の関係を再構築し、スマート技術と電動化の潮流が伝統的な自動車産業に与える深い影響を反映しています。
GACは伝統的な自動車製造分野で豊富な経験を持ち、ファーウェイはICT技術とスマート化ソリューションで先行しています。この両者の結びつきは、新エネルギー車(NEV)分野でのイノベーションをさらに推進するでしょう。
ファーウェイと自動車メーカーの協力には、「HarmonyOS」モデルとして、「標準化部品サプライヤー」、「HI(Huawei Inside)」、「ファーウェイスマートセレクト(華為智選)」の3つの方式があります。注目すべき点は、今回のGACとファーウェイの協力では「HarmonyOS」モデルを採用せず、2年前の協力方式に似た形で新ブランドを構築することです。GACの「トランプチー」、「アイオン」、「ハイパー」と同等のレベルのブランドとなるため、GACが引き続き主導権を握ると見られています。一方、ファーウェイは「四界(問界、智界、享界、尊界)」ブランドの進行により多忙な状況にあり、リソースを大きく分散させることは避けたいと考えている可能性もあります。