GWM、WEY V9Xのブランドアンバサダーに会長の魏建軍氏 ポスター模倣問題で本人が謝罪

3月5日、GWM(Great Wall Motor、中国語名:長城汽車)傘下の高級SUVブランド「WEY(魏)」は、新型フラッグシップSUV「V9X」のブランドアンバサダーを同社会長の魏建軍氏が務めると発表しました。ブランド名が創業者の姓に由来する「WEY」において、創業者自身が広告に登場する形となり、大きな注目を集めました。

WEYはGWMの高級SUVブランドで、ブランドロゴは河北省保定にある直隷総督府の旗竿をモチーフにデザインされています。V9Xは同ブランドの新たなフラッグシップSUVであり、GWMの「帰元」プラットフォームを採用する初のSUVモデルとして、先月初めて公開されました。

新型V9Xは東洋建築の美学を取り入れたデザインを採用しており、紫金のツートンカラーなどの外装が選択可能です。車体サイズは全長5299mm、全幅2025mm、全高1825mmで、ホイールベースは3150mm。6人乗り仕様となり、排気量1998mlのGWM自社製エンジンを搭載します。

WEY V9X

写真:WEY

しかし、同日に公開されたV9Xの広告ポスターについて、公開後まもなくインターネット上で「レンジローバー スポーツ(路虎 揽胜)の広告と構図が酷似している」との指摘が相次ぎました。その後、Land Roverの広告デザインを手掛けた制作者本人からも指摘がなされました。

両者を横並びで比較すると、2つのポスターは配色や動きのある構図、人物の立ち位置、さらにはヘッドライトの角度に至るまで、全体のスタイルが非常によく似ています。

比較画像(左はWEY V9X)

写真:インタネット

比較画像も拡散されたことを受け、3月6日、魏建軍氏は自身のSNSで動画を公開し、公式に謝罪しました。

魏氏は動画の中で、「V9Xのブランドアンバサダー発表に合わせて公開したポスターについて、ネットユーザーから模倣の疑いが指摘された」と説明し、社内確認の結果、「当該ポスターは確かに模倣であり、弁解の余地はない」と認めました。

そのうえで、「Land Roverおよびオリジナルデザインの制作者、そして信頼してくれたユーザーに対して謝罪する」と述べ、GWMとして法的・経済的責任を含め、すべての責任を負う意向を示しました。また今回の問題について、「ブランドアンバサダーとしての自分の確認不足が主な原因である」とし、社内の管理体制や審査プロセスを見直し、同様の問題を防止する考えを示しました。

GWM側も関連するポスター素材をすべて撤回したとされています。

今回の件は、企業トップ自らが短時間で問題を認めて謝罪した対応として、中国の自動車業界やSNS上でも大きな関心を集めました。

魏建軍氏は問題を弁解や巧みな話術で曖昧にすることなく、「確かに模倣である」と明確に認め、関係者に直接謝罪しました。WEYブランドCEOの趙永坡氏も同時に声明を発表し、「重大な職務怠慢であり弁解の余地はない」として、関連するすべての広告素材を撤去したと説明しました。

今回の騒動については、GWMの迅速で率直な対応により、当初は批判が集中していた世論の雰囲気が変化し、責任を自ら引き受けた姿勢を評価する声も見られました。

ただし、魏建軍氏自らの対応だけで、模倣の問題が中国の地場メーカーに根付く体質から完全に解消されたと見ることはできません。実際、WEYが模倣疑惑に直面するのは今回が初めてではありません。昨年初めには、新型MPV「高山」の発表時に公開された宣伝動画が、レクサスの広告映像と非常によく似ていると指摘されたことがありました。当時、メディアがGWMの広報担当者に問い合わせたところ、「MPVはどれも似たようなものだ」との回答があったと報じられています。

模倣疑惑が繰り返し指摘されていることは、GWMのブランドイメージにとって好ましい状況とは言えません。また魏建軍氏にとっても、本来は順調に進むはずだった広報活動が思わぬ方向へ発展する結果となり、同社のマーケティング部門の姿勢や管理体制が改めて問われる形となりました。

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