NIOの2020年第4四半期決算、売上総利益黒転

NIOは3月初めに、2020年第4四半期と通期決算を発表した。決算によると、20年通年の売上は前年同期比107.8%増の162億579万元だった。第4四半期の完成車販売と売上総利益率はいずれも17.2%増、20年通期総利益率は11.5%増と初めて黒字に転じた。これは2年前まで-5.17%と-15.32%だった。一方では、巨額の研究開発投資と高い運営コストの下で、NIOは20年通年純利益で53億元の赤字を計上した。

新勢力の代表として、NIOは資本業界、自動車業界から注目されている。NIOの決算が発表された直後、世論は賛否両論で、専門家の間でも意見が分かれている。

ローランドベルク大中華区副総裁の鄭赟氏はNIOのビジネスモデルの課題を指摘している。コミュニティ生態の構築は従来からNIOの得意技であり、NIOのコミュニティ運営において多くのユーザーのロイヤリティを生み出している。NIOはユーザー育成のためのクレジットを提供し、多くのボランティアをNIOのイベントに引き付けている。ただ、注意しなければならないのは、ユーザー運営の質をどのように保証するかということだ。NIOが今後直面しなければならないのは、販売規模拡大とともに、これまでのように「複数人が1人にサービスを提供する」スペックを維持できるかどうかだ。「ユーザーサービス」を標榜する企業にとって、規模が5万から100万に拡大した場合、自社システムでは支え切れなくなる。NIOはユーザーサービスシステムを維持するために、自転車販売による収益性を高めなければならない。

全聯車商投資管理有限公司総裁の曹鶴氏は、自動車業界の初期利益は常に規模に依存するものであり、この時点で様々なビジネスモデルを強調しすぎても意味はなく、今後、製品ラインの拡大に伴い、最終製品はやはり中低価格帯に回帰し、規模を通じて利益を確保しなければならないとの見方を示した。

申萬宏源アナリストの一人は、自動車メーカーの販売規模は小さくても、収益の閉ループを実現すれば、それも成功すると述べた。すなわち、新車、メンテナンスサービス、自動車金融、中古車業務などのバリューチェーンをコントロールし、新旧ユーザーをしっかりとNIOブランドのもとに集めることができれば成功に近づく。

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