1日に4万元の損失、価格調整を7回繰り返し、テスラが中国ユーザーをいかに怒らせたか
先日上海で「世界人工知能大会」に参加したテスラのマースクCEOは、テスラの上海工場の進捗の速さを絶賛したばかりなのに、価格や品質問題で、彼が大切にしてきた中国の消費者から予期せぬ非難を受けるとは思わないだろう。
1日に4万元以上の差、テスラは情報を隠す疑い
価格の話は8月30日に遡るが、工業情報化省は第26陣「車両購置税免除の新エネルギー車種目録」を発表し、Model 3、Model S、Model Xを含むテスラ全シリーズ11車種がこのリストに入った。購置税(=取得税)は税引き前の車価格の10%を占めることから計算すると、今回の購置税の免除はテスラの車の購入で最大約9万9000元を節約できることを意味する。
これは良いニュースのはずだが、テスラは「最高で約9万9000元節約できる」と公式アカウント上で宣伝している。しかし、最近テスラを購入したユーザーは、「傷ついている」というのが事実だ。
「私は8月16日にModel 3の後駆長航続版を購入した。価格は約48万元だったが、8月30日に3万8000元の購置税を納めた。結局、午後には購置税免除政策が打ち出され、1日で何の理由もなく4万元近く損をした」と杭州ユーザーの1人は憂鬱だ。
現在、テスラユーザーは各地の税務部門に問い合わせており、回答は一様ではない。北京市税務部門の関係者は、最近は似たような問題が多く、現在はすでに市当局にフィードバックされているが、具体的に税金を還付できるかどうかは回答を待たなければならないと回答した。これは、車を引き取る前に「免税」になるかどうかを確認していたテスラユーザーにとって納得できないことになる。
すると、8月30日までに購置税を納めたテスラユーザーが連名で、払い戻しの手続きができるかどうかについて、工業情報化省と税務総局に要望書を送った。要望書で、「2018年1月1日から2020年12月31日までの間、免税目録に入ったテスラ車を購入する場合、購置税免除政策を受けるべきだ。このうち2019年8月30日までに購置税を納めた場合は、税還付を行うべきだ」とした。
テスラの関係者は3日、政府に対し、購置税免除申請を複数回行っているが、最終的に同リストに入るかどうかについては決定権がなく、対外的に関連情報を発表する権限もなかったと述べた。同関係者は、目録は工業情報化省、税務総局などいくつかの部会が合同で審査し、統一的に配布していると強調し、企業は一般消費者と同様に、最終的に発表された目録を通じてしか情報を知ることができず、意図的に免税情報を隠したというわけではないと強調した。
しかし3日午後、テスラを購入したユーザーの1人が、上記テスラ関係者の言い方を否定する情報を公開した。同氏が公開した通信記録のスクリーンショットによると、8月24日、同氏の契約を担当するテスラディーラは、同氏が購置税を納めたかどうかを問い合わせ、まだ納めていない場合、とりあえず納めないようと助言したと同時に、理由を聞かないようにと念を押した。同氏は8月22日に車を引き取ったばかりだ。
ユーザーの不満を買ったもう一つのことは、工業情報化省が車両購置税免除目録を発表した同じ日に、テスラが為替変動を理由に全シリーズ輸入モデルの販売価格を2%引き上げ、最高1万9800元引き上げると発表したことだ。わずか1年余りの間に、テスラの価格はジェットコースターに乗ったようなものだった。不完全な統計によると、テスラは過去14カ月の間に、中国市場で4回の値下げ、2回の値上げ、そして1回の部分値上げと部分値下げを含む7回の公式価格調整を行っている。