Weltmeister、発火リスクでリコール、バッテリーサプライヤーはZTE子会社

自動車スタートアップ企業の威馬汽車(以下は、Weltmeister」は10月28日に、同日から、バッテリーコードZNP3914895A-75Aの動力電池を搭載したWeltmeister EX5電気自動車2020モデル、計1282台をリコールすると発表した。リコールの原因は、バッテリープライヤーが生産過程で不純物を混入し、バッテリーに異常なリチウム析出が発生し、極端な場合にはセルが短絡し、熱暴走を引き起こし、発火の危険性があるためだ。

上述のバッテリーコードから、リコールされた電気自動車のバッテリーサプライヤーは「中興高能」社だ。資料によると、中興高能は通信機器大手ZTEの100%子会社で、経営範囲はリチウムイオン電池とその他の新エネルギー電池の研究開発、生産、販売などを含む。中興高能はその後、関連説明を発表し、最近発生した3件の発火事故のうち、中興高能のバッテリーが搭載されていたのは2件だったが、もう1件の発火車両に搭載されていたのは同社のバッテリーではなかったと強調した。

資料によると、中興高能は2016年に設立された。「ZTEのリチウム電池分野全体の布石は早く、同社傘下にはエネルギー貯蔵を行う中興派能有限公司と絶縁材を造る深セン中興新材技術股份有限公司があるが、相対的に言えば、中興高能は比較的若く、経験がまだ不足している。今回の事件は、制造工程やプロセス管理の弱さも露呈した」とある業界アナリストは語る。

中興高能の動力電池は2018年に生産を開始したが、2019年の中国動力電池搭載台数トップ10と今年上半期の中国動力電池搭載台数トップ20のいずれにおいても、同社の姿は見られなかった。

現在、Weltmeisterの主要バッテリーサプライヤーにはCATL、Tafel、中興高能、瑞浦能源(Ruipu Energy)が含まれており、これまでのサプライヤーには「天津力神」という企業も含まれていた。天津力神のバッテリーを搭載したWeltmeisterの車両も火災を起こしたことがある。業界では、Weltmeisterが複数のサプライヤーを選択したのは、一方ではサプライチェーンの安定化を図りたいからであり、他方ではコスト面からも考えられている可能性があると考えられている。CATLと比べ、中小電池サプライヤーのバーゲニングパワーは明らかに弱い。しかし、相次ぐ発火事故は、Weltmeisterのサプライチェーン管理上の弱点も露呈している。

いま中興高能については、操業停止や従業員解散など、様々な噂が飛び交っている。

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