シャオミ新型SUV「YU7」に暗雲!商標先取り問題が浮上、その影響とは?
12月9日の夜、シャオミ汽車の雷軍CEOは、微博(Weibo)で重要なニュースを発表しました。シャオミの新型電動SUV「Xiaomi YU7」がすでに工業情報化省への申請を通過し、来年中頃の発売を待つ段階となったのです。それと同時に、シャオミ汽車の公式アカウントもSUVの外観写真と名称を公開しました。新エネルギー自動車が大きな注目を集める中、新興ブランドであるシャオミ汽車の動向には多くの視線が集まっています。
しかし、それに続いてまさかのニュースが飛び込んできました。「YU7」の商標がすでに他社によって先に登録申請されていたのです。
企業情報調査サービス「天眼査」による知的財産情報によると、今年9月、済南市にある企業が「YU7」の商標を申請しており、国際分類は「輸送機器」に分類されています。この商標は現在、実体審査待ちの状態です。
この済南市の企業は自動車業界に強い関心を持っているようで、「UU7」「EU7」「CU7」「ULTRA」「SU ULTRA」「SU7 PLUS」「SU7 PRO」「SU7 MAX」、そして中国語名称の「蘇九」など、シャオミ汽車のモデル名を連想させるような商標を次々と申請しています。ただし、これらの商標すべてが承認されたわけではなく、一部は却下されています。
この一連の動きには明らかな意図が感じられ、商標の先取りによって商業的利益を得ることを目的としている可能性があります。成功するかは不確定ながらも、9月時点ではシャオミの第2弾新車の名称が発表されておらず、「SU8」になると予測されていたことも背景にあるでしょう。
考えられる潜在的な影響としては、シャオミのブランドイメージが損なわれる可能性が挙げられます。シャオミが迅速に対応しなければ、「YU7」の市場プロモーション計画にも影響を与える恐れがあります。また、法的紛争のコストも避けられない問題となり、シャオミは商標争議の解決に多くのリソースを投入する必要が出てくるでしょう。
この商標の先取り問題に対し、シャオミ汽車が取り得る対策として以下が考えられます。
例えば、異議申し立て手続きを開始し、法的手段を通じて国家知識産権局に商標異議を申し立て、「YU7」などの商標の最終登録を阻止する。また、将来の車種に関連する商標の申請を加速させ、再び先取りされることを回避する、といった対策です。
いずれにせよ、企業が新製品や新ブランドを発表する前には、商標保護の重要性を十分に認識し、事前に包括的な商標戦略の計画と申請を行う必要があります。自社の知的財産を侵害されないように備えることが不可欠です。今回の件は、シャオミ汽車の成長過程における一つの小さなエピソードにとどまり、大きな問題には発展しないことを期待するばかりです。