Xpeng初のレンジエクステンダーSUV「G01」スパイショット公開──ファミリー向け長距離モデル、価格は19.98万元からか

ここ数日、複数の中国メディアがXpeng(小鵬汽車)初のレンジエクステンダーEV(REEV)「G01」の公道テスト中のスパイショットを公開しました。報道によれば、G01は2025年第4四半期に広州市黄埔区にある第2工場で量産が開始され、年末から翌年初頭にかけて正式に発表される見通しです。価格は19.98万元(約400万円)からと予想されており、高いコストパフォーマンスを武器にファミリー向け市場の獲得を狙っています。
G01はXpengの「Gプラットフォーム」を基盤としており、800Vの高電圧アーキテクチャを採用。全長5.1メートル、ホイールベース3メートルの大型SUVで、3列6人乗りのシートレイアウトを備えています。
パワートレインには、ハルビン東安動力との共同開発によるレンジエクステンダーシステムが搭載され、CLTC基準で430kmの純電動航続距離、総合航続距離は最大1400kmに達するとされています。また800Vシステムにより、12分でバッテリーの80%までの急速充電が可能で、補給効率は業界でもトップクラスとされています。
インテリアは、ゼログラビティシートやリアシート用エンターテインメントスクリーン、ビルトイン冷蔵庫などを装備しており、中国市場で需要の高い「家電化」や三世代同乗のニーズにも対応しています。
運転支援機能としては、Xpengの最新アシストシステム「XNGP」を搭載。レーザーレーダーを装備する可能性も指摘されていますが、現時点では主にカメラベースの認識技術を継続採用しているようです。XNGPはすでに中国国内300都市以上の道路環境に適応しており、高度な自動運転支援を実現しています。
これまでの報道によれば、Xpengは今後、セダンおよびSUVを含む少なくとも5車種のレンジエクステンダーEVを投入する計画で、G01はその第1弾となります。業界内では、G01の登場によってXpengが本格的にレンジエクステンダー市場に参入したと見られており、超長距離の航続性能、高度なスマート機能、競争力のある価格を背景に、Li Auto(理想汽車)のL8やファーウェイ傘下のAITO(問界)M9など、同クラスのライバル車種に対する有力な競争相手になると評価されています。
もっとも、レンジエクステンダー技術には依構造的・技術的な課題が残っているとの指摘もあります。しかしながら、中国市場においては、登録制限や走行規制によりガソリン車の購入が難しい一方で、純電気自動車(BEV)に対する充電インフラや航続距離への不安が根強く残っており、その中で「レンジエクステンダーは完璧な解決策」と捉えるユーザーが少なくないのが実情です。
Xpeng G01スパイショット
写真:インタネット