Xpeng、テスラ信奉から脱却?REEV導入でBEV中心戦略を見直す

Xpengは、間もなくレンジエクステンダー付きEV(REEV)の市場参入を予定しており、すでに関連計画と研究開発を進めています。複数の報道によれば、Xpeng初のREEVは2025年下半期に量産される予定で、この決定はXpengが新エネルギー車市場において戦略的な調整を行っていることを示しています。

REEVの計画と進捗状況

報道によると、XpengのREEVプロジェクトはすでに公開され、順調に進んでいます。Xpengは2024年上半期までに主要部品のサプライヤー選定を完了し、初のREEVは2025年下半期に生産を開始する予定です。このプロジェクトは「G01」というコードネームで、大型SUVとしてXpeng G9プラットフォームを基に開発されており、価格帯は20万元以上に設定されています。この車両は広州黄埔にある第2工場で生産される計画です。

Xpengはこの情報に対して公式にはコメントしていませんが、2024年10月24日に開催予定の「Xpengテクノロジー・デー」において、さらに詳細を公開するとしています。今後、Xpengは純電気自動車(BEV)とREEVの2シリーズを展開し、消費者の多様なニーズに応える方針です。

REEVの市場背景

近年、中国市場におけるREEVの需要は徐々に高まっています。中国汽車工業協会のデータによれば、2024年上半期のREEVの販売台数は前年同期比で124.2%増加しており、従来のプラグインハイブリッド車(PHEV)や純電気自動車(BEV)を上回る成長を見せています。一般的にレンジエクステンダー技術は効率が低いとされがちですが、BEVの航続距離の短さを補い、特に長距離走行時にBEVの欠点を補うと評価されています。このような市場ニーズの変化を背景に、XpengはBEV中心の戦略からREEVを取り入れた新たな戦略へと転換しました。

XpengがREEVに参入した理由

XpengがREEVを発売するに至った背景には、いくつかの要因があります。まず、市場においてPHEVやREEVを含むハイブリッド車の需要が増加していることが挙げられます。Xpengの調査によれば、ハイブリッド車に乗った多くのユーザーがその後、新エネルギー車への受容度を高めています。さらに、レンジエクステンダー技術は、特に高速道路でのBEVのパフォーマンスに課題がある一部の海外市場で有効なソリューションとなり得ます。

また、XpengのBEV市場でのパフォーマンスは近年低下しており、Li AutoやファーウェイAITOなどの競合他社に対して販売台数で遅れをとっています。これにより、Xpengは市場の変化に対応し、競争力を強化する必要があると判断しました。REEV市場が国内で急成長し、販売台数ランキングでも上位を占める中、Xpengはこの分野に進出することで、技術的なハードルが低く、投資に対する高いリターンを期待できると見込んでいます。

まとめ

XpengのREEV市場参入は、市場の需要に対応し、販売台数の拡大と業界内での競争力を維持するための重要な戦略的な動きです。特に、Xpengはテスラに倣ったBEV志向を掲げてきたため、この方針転換は大きな意味を持ちます。世界市場のBEVの成長が鈍化する中で、レンジエクステンダー技術の採用は、自動車メーカーにとって新たな成長機会を提供する可能性があります。

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