2024年の自動車市場:地場ブランドのシェア拡大とNEVハイエンド化

1月9日、中国自動車流通協会乗用車市場情報連合会(旧全国乗用車市場情報連席会、以下「乗連会」)は、2024年12月の統計を発表しました。

2024年12月の全国乗用車小売台数は263.5万台で、前年同月比12%増加しました。年間累計販売台数は2289.4万台で、前年比5.5%増となりました。

同月の全国乗用車卸売台数は307.5万台で、前年同月比12.3%増加しました。年間累計販売台数は2719.1万台で、前年比6.3%増となりました。

全国乗用車生産台数は294.1万台で、前年同月比19.7%増加しました。年間累計生産台数は2684.8万台で、前年比5%増となりました。

12月の市場は、年末の目標達成に向けた動きや政策による追い風により、購入需要が強く押し上げられました。一部地域で補助金が枯渇し、月後半の販売に影響を及ぼしたものの、全体的なパフォーマンスは依然として強力でした。

同時に、乗連会は2024年の乗用車市場の特徴について、以下のようにまとめています。

    1. 年間の卸売、生産、輸出がいずれも過去最高を記録しました。ただし、年間小売台数は2017年のピーク時から約100万台差があります。
    2. 地場ブランドの年間卸売シェアは65%、小売シェアは60%を突破し、前年比9ポイント増加しました。地場ブランドの全面的なリードは、2024年における製品力やチャネル管理の革新がユーザーから引き続き支持されていることを反映しています。
    3. 価格競争が沈静化しました。8~12月の値引きプロモーションは2~4月に比べて明らかに減少し、第4四半期の市場プロモーションは安定した水準を維持しています。
    4. 乗用車の輸出台数は480万台で、前年比25%増加しました。ただし、第4四半期の輸出成長率は8%と減速の兆しが見られます。
    5. 2024年は在庫削減が顕著でした。メーカーの在庫は34万台減少し、販売チャネル在庫は49万台減少しました。ガソリン車の流通体制の不安定さにより、在庫が大幅に減少しました。
    6. 新エネルギー車(NEV)の国内小売台数は1089.9万台で、315.4万台増加し、成長率は40.7%となりました。2023年の成長率を5ポイント上回り、これまでの成長率が徐々に減少する傾向を覆しました。NEV小売の年間浸透率は47.6%に達し、前年比12ポイント増加しました。下半期の5か月間は連続して浸透率50%を超えました。
    7. NEVの卸売台数は1223万台で、335.6万台増加し、成長率は37.8%となりました。2023年の成長率を2ポイント上回りました。NEV卸売の年間浸透率は45.0%に達し、前年比10ポイント増加しました。一方で、輸出におけるNEVの浸透率は27%にとどまっています。
    8. 地場ブランドの集中度が上昇しました。BYD、Geely、Chery、Changan(長安)などのメーカーが引き続きトップ5入りを維持しています。メーカーの販売シェア(卸売)は前年度の32%から2024年は39%に上昇しました。
    9. 地場ブランド乗用車のハイエンド化が顕著です。12月の20万元以上の地場ブランド車の比率は、2022年の27%から2023年は36%、2024年は41%に上昇しました。うち20万元以上のNEVにおける地場ブランドの比率は、2022年の67.4%、2023年の70.6%から2024年は74.4%に上昇しています。
    10. SUVの成長が引き続き顕著です。12月の国内小売におけるSUV比率は51.1%、年間では49.4%を占めました。また、12月のNEV国内小売におけるSUV比率は50.5%、NEV輸出におけるSUV比率は69%に達しています。
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