CATL、カナダのリチウム鉱山会社Millennial買収計を画横取りされるか

カナダ時間11月1日、カナダのリチウム鉱山会社Millennial Lithium Corp.(以下「Millennial」)は、同じくカナダのLithium Americas社から拘束力のない提案を受けたと発表しました。Lithium AmericasはMillennialの全流通株を取得し、その総額は約4億ドルとなります。これは以前のCATL(寧徳時代)のオファーを上回っています。

Millennialはカナダに本社を置くリチウム鉱山企業で、2005年3月に設立され、アルゼンチンに2カ所の世界的なリチウム塩湖プロジェクトを持ち、約412万トンの炭酸リチウム相当量を保有しています。

CATLは今年9月に、Millennialの全株式を3.768億カナダドルで取得すると発表しましたが、今回のLithium AmericasのオファーはCATLの買収額を約3割上回っています。これは、CATLがMillennialの買収計画を横取りされたことを意味します。

注目すべきは、Millennialの株式取得案件は今年に入ってから紆余曲折が絶えないことです。今回Lithium Americasによって横取りされたCATLは、これまでも(中国のGanfeng Lithiumから)横取りの役を演じてきました。

多くの企業が争ってMillennialを奪い取ろうとしている背景には、リチウム資源の需給の矛盾が日増しに顕在化していることが反映されています。

ある市場調査機関のデータによると、今年上半期、世界の電気自動車(プラグインハイブリッド車を含む)の販売台数は260万台に達し、前年同期比160%増となりました。世界の動力電池の今年の搭載量も114.1GWhに達し、前年比で1.5倍以上増加しています。

動力電池を製造する上で重要な要素であるリチウムの需給ギャップがますます際立ち、価格は今年ずっと上昇しています。データによると、8月31日時点で国内の電池向け炭酸リチウムの見積もりは12.84万元/トンでしたが、11月1日には19.06万元/トンに達し、わずか2ヶ月で48.4%上昇しました。

CATLは動力電池業界のトップランナーとして、リチウム資源確保の動きを活発にしています。Millennialを狙うほか、CATLは9月28日、アフリカ・コンゴ(金)のリチウム鉱山プロジェクトManonoに2.4億ドルを出資すると発表しました。CATL傘下の「天宜リチウム業」はこのほど、さらに620万豪ドルでオーストラリアのリチウム業界上場企業Global Lithiumに投資しました。

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