中国の電気自動車フォーラムで過当競争に関する議論が白熱

中国の電気自動車メーカーが重慶で開催した2024中国自動車重慶フォーラムで、電気自動車の発展に関する議論が行われました。今回の会議の焦点は過当競争であり、中国のネット用語では「内巻」(不条理な内部競争や内部消耗)と呼ばれています。6月7日に吉利汽車会長の李書福氏は、このような過当競争の結果、自動車メーカーによる手抜きを招くと警告しました。李書福氏は、価格競争が避けられない市場環境では、値下げ競争を満たすために品質を犠牲にすることが避けられないと批判しました。

李書福氏の発言は自動車業界で大きな反響を呼び、今日の中国の世論でも引き続き議論が続いています。多くの電気自動車メーカーは矛先をBYDに向けています。例えば、ファーウェイの常務取締役でスマートカーソリューションBU CEOの余承東氏は、現在電気自動車の世界一の「巻王」はBYDであり、BYDが超低コストを武器に値下げ合戦を引き起こしていると名指しで批判しました。

これに対して、BYDは反論しました。BYD会長の王伝福氏は、価格競争こそ市場経済の本質であり、自由競争の効果を反映しているとの持論を展開しました。また、BYDの幹部は、自動車メーカーが市場競争に参加する以上、他社との価格水準の比較を恐れるのはおかしいと反論しました。また、吉利がBYDとの競争に負けているために価格競争に反対していると主張し、ファーウェイもBYDを「巻王」と貶しているのは、BYDとの競争を恐れているからだと言わんばかりの発言をしました。

BYDの意見に対して、世論の一部が支持しているものの、反対の意見も少なくありません。理由は、政府の補助金や地方政府を巻き込んだ形での非市場的な競争でなければ、健全な自由競争原理が働くが、中国の新エネルギー車市場環境は明らかにそうではないからです。各大手電気自動車メーカーが地元政府から政策的な利益を享受している以上、それは単純な市場競争ではないと指摘されています。

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