DiDi、上海では約8割の登録ドライバーと車両が不適合、改善拒否の場合、サービス停止の可能性も
上海市交通委員会のWeChat(微信)公式アカウントは14日、監督管理プラットフォームの直近3日間のデータによると、DiDiプラットフォームに登録されている不適合車両の割合が82%を超え、もう一つの配車大手の米団が15%を超えたと発表した。
上海市交通主管部門と上海市通信管理局の共同検査員はこのほど、DiDi、美団、享道、首汽などのオンライン配車プラットフォームを検査し、主にプラットフォームに不適合車両のディスパッチによる違法行為がないかを検査した。
これはすでに上海市のオンライン配車プラットフォームに対する2回目の検査となる。6月13日、上海市でネット配車ドライバーのひき逃げ事件が発生し、関連部門は翌日、DiDiの関係者を呼び出し、6月末までにプラットフォーム上の不適合登録車両のアカウントを削除するよう求めた。その後、監督管理部門は7月にDiDiの滴滴出行、美団出行など14のプラットフォームを21回検査し、累計114枚の罰金を科した。このうち、滴滴出行は550万元、美団出行は147万元の罰金を科された。
プラットフォームごとに具体的なの改善計画は示されていないが、不適合登録車両は運営停止になる可能性がある。関連法規によると、上海市交通法執行部門は、各プラットフォームに法律・法規に違反する行為が存在し、かつ是正を拒否したり、是正を怠ったりした場合、通信管理部門に申請し、法執行状況に応じて処分し、6ヶ月以内のサービス停止、一時停止処分、さらにアプリストアからのAPP削除、または完全サービス停止などの処罰を下す。
事実、2017年にはネット配車管理規定が発足している。実施スケジュールによると、今年1月1日から、オンライン配車ドライバーは資格審査を通過しなければならず、「オンラインタクシー経営許可証」と「オンラインタクシー運転者証」の2つの証明書を所持して初めてオンライン配車プラットフォームで注文を受けることができる。
同規定に適合したドライバーに対して、DiDiは優先的にディスパッチをする措置をとって、2つの証明書の取得を催しているが、実際の登録状況は芳しくなかった。規定に適合するためには、車両の使用用途を「運営用途」に変えなければならず、ドライバーの投入コストが上がる。それに加えて、プラットフォームへの手数料も高くなっており、多くのドライバーが「この商売は割に合わない」と訴えて証明書の取得に消極的だ。
巨額の罰金を受けても改善策が徹底されていない背後には、プラットフォームの絶対的な運送力が不足しているためだ。滴滴出行は今年7月、輸送力の圧力を緩和するため、自社プラットフォームを如祺出行、東風出行、一汽などの第三者配車業者に開放した。このほか、北京市で朝夕のピーク時の配車料金を引き上げている。多くのドライバーは、「プラットフォーム上でのアカウントブロックは継続している」と、規定違反のすべてのアカウントを完全に排除しているわけではないものの、圧力を感じていると語った。
規制の下では、規定順守と輸送力確保が常にバランスのとれにくい問題だ。あるネット配車業者は「資格のないドライバーと車両を完全に排除すば、DiDiの輸送力は断崖絶壁から下に落ちるように減少する。しかし整理しなければ、安全上のリスクはいつまでも残るだろう」と話した。