EVE Energy、テスラの第6の電池サプライヤーに:2026年から貯蔵用電池供給開始予定
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最新情報によると、テスラは中国のリチウム電池メーカーであるEVE Energy(億緯鋰能)とエネルギー貯蔵用電池の供給契約を締結しました。この協力関係は、マレーシアに新設されるEVE Energyの工場によって支えられる予定であり、同工場は2025年第1四半期に稼働開始が予定され、2026年からテスラの米国事業に供給を開始する計画です。
EVE Energyは2001年に設立され、2009年に深圳証券取引所の起業板(ChiNext)に上場しました。同社は主にリン酸鉄リチウム(LFP)電池を製造しています。このタイプの電池は鉄を使用するため、ニッケルやコバルトといった高価な材料を必要とせず、製造コストが低い点が特徴です。
EVE Energyのマレーシア工場は、重要な地域生産拠点として位置付けられており、稼働開始後は東南アジア、ヨーロッパ、北米市場にサービスを提供する予定です。この工場では約2,000人の従業員を雇用し、グローバルなエネルギー貯蔵市場向けに初期生産能力を設定しています。同社は、この取引によりエネルギー貯蔵分野での世界的な競争力が大幅に向上すると述べていますが、顧客情報や供給契約の詳細については公開していません。
現在、テスラはパナソニック、LGエネルギーソリューション、CATL、BYD、Sunwoda(新旺達)などの電池サプライヤーと提携しています。今回、EVE Energyが新たに加わることで、テスラの6番目の電池供給業者となり、またCATL、BYDに次ぐ3番目のテスラ米国事業向けエネルギー貯蔵用電池を供給する中国企業となります。テスラは供給業者を増やすことで、調達コストの削減と電池市場における価格決定権の強化を目指しています。
テスラのCEOであるイーロン・マスク氏は、2023年第1四半期の決算説明会で、現在の電池市場は供給過剰の状況にあり、テスラは急成長するエネルギー貯蔵事業の需要に対応するため、サプライチェーンを拡大する必要があると述べました。