BMWはCATLへ、アウディはBYDへ

1日も経たないうちに、寧徳時代(以下はCATL)とBYDはバッテリー提携において次々と新たな展開を見せている。

まず、BMWはCATLへの受注を増やし、2018年半ばに発表した40億ユーロの受注額から73億ユーロ(約568億元)(契約期間は2020年から2031年)に増やし、このうちBMWグループは45億ユーロ、BMW中国生産拠点は28億ユーロとした。

BMWは2年以内にEVの量産車として5車種を発売する予定だ。BMW i3はこれまでに16万台以上を生産しているほか、今年にはEVのMINIを生産し始める。さらに21年にはティンゲルフィン工場でiNEXTを、ミュンヘン工場でi4を生産する予定。重要な国産車種としては、2020年にBMWの中国合弁会社である華晨BMWが国産電気自動車のBMW iX3を生産し、中国から世界各地に輸出する計画だ。

CATLは、BMWの国産電気自動車に電池を供給する唯一のサプライヤーだ。BMWはこれをきっかけに海外市場への進出の道を開こうとしている。

次は、アウディとBYDの動きだ。8月末にアウディとBYDのバッテリー供給をめぐる交渉が噂されていたが、11月22日にもアウディから正式な回答を得られた。アウディ新任の中国総裁の武佳碧(Gaby-Luise Wüst)氏は広州モーターショーが開催される前のインタビューで、アウディは中国における電気自動車に必要のバッテリーについてBYDと交渉しているが、詳細は現時点では秘密にしていると述べた。

広州モーターショーで発売されたアウディQ2L e-tronとe-tronは、アウディの中国新エネルギー自動車市場への試金石となる。アウディは今後2年以内に中国で9車種の新エネルギー車を販売する計画で、その新車種の半分以上が電気自動車という。したがって、現地の電池サプライヤーを確保することは、アウディにとっても最大の任務だ。

8月末のブルームバーグの報道によると、BYDの動力電池はPPEプラットフォームの車種に使われ、最初のモデルは2021年ごろに発売される見通しである。ちなみにPPEプラットフォームはアウディとポルシェが共同で開発したもので、主にハイエンドEV車の開発に使われる。

電池供給のほか、アウディとBYDはより深い提携関係を模索している。合弁会社の設立やBYD電池事業部の株式の取得なども含まれる。アウディが発売したばかりのQ2L e-tronは、実はCATLのバッテリーを使っている。これは、今後BYDもCATLもアウディ国産車のバッテリーサプライヤーになることを意味するのだろうか。


参考記事:https://www.d1ev.com/news/qiye/104328

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