Xpeng、インドネシア工場が稼働 初の現地生産X9を納車し、グローバル戦略を加速

7月24日、Xpeng(小鵬汽車)は、同社初となる海外スマート製造拠点がインドネシアで正式に稼働を開始し、現地生産第1号となる「Xpeng X9」が納車されたと発表しました。このX9は、7月23日にインドネシアの最初のユーザーに引き渡されました。
インドネシアは、東南アジア最大かつ最も成長が著しい新エネルギー車市場として期待されています。今回のXpengによる現地生産の目的は、インドネシアの消費者へのサービス向上にとどまらず、東南アジア、さらにはグローバル市場への戦略拠点としての足場を築くことにもあります。
現在、Xpengはインドネシア国内での販売およびアフターサービスネットワークの構築を加速させており、年内にジャカルタ、バリ島、ジャワ島など主要都市に体験センターを開設する予定です。年末までに、主要都市中心部の70%、高密度地域の85%をカバーすることを目標としています。
今回の納車は、ちょうど「GIIAS 2025(インドネシア国際オートショー)」の開催時期と重なり、XpengはX9、G6、空飛ぶクルマ、AIヒューマノイドロボット「IRON」などの製品を展示し、ASEAN市場に向けて同社の先進性をアピールしました。
納車されたX9は右ハンドル仕様で、価格は9億9,000万インドネシアルピア(約43.7万元/日本円換算で約950万円)からとなっています。Xpengによると、このX9は独自の可変空間設計、後輪操舵システム、インテリジェントドライビング技術を備えており、4シーターSUVと7シーターMPVのモードを自在に切り替えることが可能です。3列シートは電動でフルフラットにでき、大家族が多いインドネシアのライフスタイルにも適しています。
とはいえ、仕様的には「多機能装備を搭載したワンボックスカー」という印象もあり、価格面ではインドネシア市場において明らかに高級車の部類に入ります。これに対し、Xpengは「X9はインドネシアにおける自動車製造史上、最も先進的な技術を備えたクルマだ」と強調しています。