乗連会、2025年の乗用車小売は2,374万台 前年比3.8%増

1月9日、全国乗用車市場情報連席会(乗連会)は、2025年の中国乗用車市場データを発表しました。それによると、2025年の全国乗用車小売台数は累計2,374.4万台となり、前年比3.8%増と、マクロ経済の減速や消費者心理の分化といった逆風がある中でも、年間ベースでは小幅ながら成長を確保しました。

一方、月次で見ると、2025年12月の乗用車小売台数は226.1万台となり、前年比14%減、前月比でも1.6%増にとどまりました。例年の年末に見られる駆け込み需要とは明らかに異なり、年末の市場モメンタムがはっきりと弱まったことがうかがえます。

背景:政策効果の相殺で、年末の「駆け込み需要」は発生せず

同日に行われたメディア向け説明会で、乗連会幹事長の崔東樹氏は、12月の市場減速について、政策スケジュールの影響が大きかったと指摘しました。

一方では、新エネルギー車の購入税減免政策が節目を迎え、理論上は前倒し需要を喚起するはずでしたが、他方で多くの地域において買い替え支援(下取り補助)の予算が早期に枯渇し、一部地域では補助内容の見直しも行われました。こうした要因が相互に作用し、消費者の様子見姿勢が強まったことで、年末需要の顕在化が抑えられる結果となりました。

新エネルギー乗用車の小売は1,280.9万台、前年比17.6%増

乗用車市場全体が緩やかな成長にとどまる中、新エネルギー車市場は引き続き最大の成長エンジンとなりました。2025年の新エネルギー乗用車の累計小売台数は1,280.9万台に達し、前年比17.6%増を記録しました。年間の乗用車小売全体に占める割合は53.9%にまで拡大しています。

12月単月では、新エネルギー乗用車の小売台数が133.7万台となり、前年比2.6%増、前月比でも1.2%増となりました。年末にガソリン車の販売が大きく落ち込む中でも、新エネルギー車は比較的堅調に推移しています。国内乗用車市場における新エネルギー車の小売浸透率は59.1%に達し、前年同月から9.6ポイント上昇しました。

乗連会は、この水準について、中国の自動車市場が「ガソリン車中心」から「新エネルギー車中心」へと移行する構造的な転換を、すでに実質的に完了したことを示していると分析しています。

これとは対照的に、ガソリン車市場は縮小傾向が続いています。2025年通年では、従来型ガソリン乗用車の小売台数は1,094万台と前年比9%減少し、12月の減少幅は30%にまで拡大しました。

地場・合弁・高級ブランド:構造分化が一段と拡大

2025年、地場ブランドは市場における主導的地位をさらに強化しました。通年の地場ブランド小売シェアは65%に達し、前年比で4.8ポイント上昇しています。12月単月でも、地場ブランドの小売シェアは64.3%となり、全体市場が減速する中でも前年を上回りました。

この成長を支えているのが、新エネルギー分野での優位性です。12月の地場ブランドにおける新エネルギー車浸透率は80.9%に達し、市場平均を大きく上回りました。

これに対し、主流合弁ブランドは引き続き厳しい状況にあります。2025年12月の主流合弁ブランドの小売台数は51万台となり、前年比27%減を記録しました。ドイツ系、日系ブランドはいずれも、小売シェアが前年から1.3ポイント低下しています。

新エネルギー分野では、主流合弁ブランドの浸透率はわずか8.2%にとどまっており、これが市場シェア低下の主因となっています。

高級車市場は比較的底堅い動きを見せました。12月の高級車小売台数は29万台となり、前年比では1%減にとどまった一方、前月比では17%増となっています。小売シェアも12.8%まで上昇しました。

高級ブランドにおける新エネルギー車浸透率は39.1%と、主流合弁ブランドを大きく上回っています。BMW、メルセデス・ベンツ、アウディなどが電動化および知能化モデルの投入を加速させたことで、これまで指摘されてきた新エネルギー分野での競争力不足は、一定程度改善されつつあります。

輸出:新エネルギー車が最大の注目点に

2025年は、中国の新エネルギー車輸出が大きな注目を集めた年となりました。乗連会のデータによると、新エネルギー乗用車の輸出台数は通年で前年比40%超の増加となり、そのうちプラグインハイブリッド車(PHEV)が新エネルギー車輸出全体の40%を占めました。

メーカー別では、BYD、Chery(奇瑞)、Geely(吉利)、Leapmotor(零跑)、SAIC(上汽)などの地場ブランドが輸出規模を継続的に拡大しており、上位企業への集中と裾野の拡大が同時に進む構図となっています。一部メーカーはCKD方式による現地生産を進め、関税負担や貿易障壁の低減を図りつつ、「製品輸出」から「グローバル展開」への転換を加速させています。

結び:2026年は不透明感も、安定成長には政策支援が不可欠

乗連会は、2026年の自動車市場について、「政策による下支え、需要の重圧、高水準の在庫」が併存する複雑な局面になると見ています。

国内小売規模は2025年と概ね同水準を維持する見通しである一方、輸出は引き続き10%超の成長が期待されます。ただし、在庫調整や価格競争による圧力は無視できず、市場環境は依然として厳しいものになると指摘しています。

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