JDとDeepalが提携 「国民好車2.0」でEC主導の車販モデルを拡張

4月13日、JD(京東)は長安汽車(Chang’an)傘下のDeepal(深藍汽車)と北京において戦略的提携契約を締結し、双方は「国民好車2.0」プロジェクトにおいて、Deepal L06 レンジエクステンダー版(REEV)を対象車種として確定したと発表しました。同モデルは、JDプラットフォームを通じて独占販売されます。
今回の協力については、すでに事前の兆候が見られていました。4月11日、JDグループ副総裁であり「JD AUTO(京東汽車)」総裁の缪钦氏は、GAC AION(広汽埃安)との協力に続き、JDは新たに重要な完成車メーカーと連携し「国民好車」プロジェクトを推進し、4月13日に正式に協力先を発表すると明らかにしていました。その後、複数の情報により、協力ブランドが長安汽車傘下のDeepalであることが指摘されていました。
協力内容を見ると、JDは販売チャネルとしての役割を担うだけでなく、デジタル購買サービスの提供や、車両の納車体制の構築にも関与します。計画によれば、JDは2026年中に全国100都市に「国民好車」納車センターを設置し、自社直営の自動車販売体制を強化するとともに、ユーザーに対してより一体的な購買・納車体験を提供する方針です。
「国民好車2.0」の対象車種の一つであるDeepal L06 REEVは、「若年層の初めての一台」を主なターゲットとし、技術性能と使用コストのバランスを重視した商品設計となっています。公表情報によれば、同モデルのEV走行距離は245km、満充電・満タン時の総合航続距離は1505km、電欠時の燃費は3.46L/100kmとされています。
現在、JDアプリ上ではすでにDeepalの公式フラッグシップストアおよびJD自営フラッグシップストアが開設されており、ユーザーは同プラットフォームを通じて試乗予約や新車の事前注文を行うことが可能です。また、JDは同モデルについて、全国規模での試乗および「先行予約」(詳細未公開の段階での予約)の開始を発表しています。
業界の背景として、中国の新エネルギー車市場では競争が一段と激化しており、製品の同質化も進んでいます。その中で、自動車メーカー間の競争の焦点は、従来の技術力や製品力から、サービス体制やユーザー体験へと徐々に移行しています。JDは「国民好車」プロジェクトを通じて完成車の販売およびサービスのバリューチェーンに参入し、自動車流通における関与の深度を高めることを狙っています。一方で、完成車メーカー側もECプラットフォームを活用することで、ユーザーとの接点および納車能力の拡張を図っています。
今回のJDとDeepalの協力は、GAC AIONとの取り組みに続くモデルの発展形であり、ECプラットフォームと完成車メーカーとの間で、販売およびサービス体制の融合がさらに進んでいる新たな傾向を示しています。