工業情報化部、企業・製品の審査要件を厳格化――内燃機関車は3万km、電気自動車は1.5万kmの信頼性試験を義務化

1月21日、中国工業情報化部は2026年「第1号公告」を発表し、「道路運送車両製造事業者に対する認可審査要件」(以下「企業審査要件」)および「道路運送車両製品に対する認可審査要件」(以下「製品審査要件」)を改定・公布しました。新たな規定は、2027年1月1日から施行される予定です。

今回の改定は、自動車メーカーおよび自動車製品に対する認可管理を、さらに厳格化するものと受け止められています。

内容を見ると、「企業審査要件」では、自動車メーカーが備えるべき研究開発・設計能力、生産・製造体制、製品一致性の保証体制、アフターサービス体制などについて、具体的な要件が明確に定められています。改定後の条文は全163条に及び、新たに製品安全確保の仕組みや製品検査に関する要件が追加されました。

また、ネットワークセキュリティ、データセキュリティ、ソフトウェアアップデートといった分野についても、今回初めて体系的に認可審査項目として盛り込まれています。

このうち、新エネルギー車の運行安全管理に関しては、より踏み込んだ要件が示されました。自動車メーカーは、新エネルギー車の運行安全状態を監視するプラットフォームを構築し、ユーザーとの取り決めに基づき、すでに販売したすべての新エネルギー車(シャシーを含む)について、車両の使用終了または廃車に至るまで、安全状態を継続的に監視することが求められます。

さらに、潜在的なリスクを抱える車両の特定・抽出体制を整備し、長期間オフラインとなっている車両の安全状態を追跡・確認するとともに、大量集中駐車や警報の頻発など、安全上の懸念がある状況に対して適切に対応する必要があります。

あわせて、新エネルギー車の安全事故に関する緊急対応制度の整備も義務付けられました。具体的には、緊急対応計画、救援対応、事故調査および結果報告の仕組みを構築するとともに、ユーザーからの警報情報を正確かつ迅速に受信・処理し、事故による損失の低減に努めることが求められています。

一方、「製品審査要件」は、個別車種ごとの認可条件に重点を置き、自動車製品が満たすべき安全、環境保護、省エネルギー、防犯などの関連法規および技術基準を明確にしています。今回の改定では、なかでも製品の信頼性試験要件が大きな注目点となっています。

新たな規定によれば、従来型自動車(乗用車・バス・トラックを含む)は、GB/T 12678―2021「自動車信頼性走行試験方法」に基づき、3万キロメートル以上の信頼性検証試験を実施し、所定の検証報告書を提出する必要があります。

新エネルギー車については、該当車両の型式認定試験規程および試験方法に従って信頼性試験を実施し、基準を満たす型式試験報告書を提出しなければなりません。現行の「電気自動車型式試験規程」によれば、電気自動車の信頼性走行試験の総走行距離は、同クラスの内燃機関車に定められた距離の50%とされており、具体的には1万5,000キロメートルとなります。

このほか、「製品審査要件」では、車両寸法の許容差や積載質量利用係数に対する管理も強化されるとともに、新技術・新材料・新工法を採用した製品については、適用に先立つ評価の実施が求められています。あわせて、インテリジェント・コネクテッドカーに関する管理要件も新たに盛り込まれました。

今回の制度改定の背景には、中国の自動車産業が電動化・知能化・コネクテッド化を急速に進めるなかで、新たな事業環境の変化と安全リスクが顕在化していることがあります。

現在も自動車の安全問題は依然として重要な課題となっています。電池火災や運転支援システムの不具合に起因する事故は後を絶たず、さらに新エネルギー車の知能化が急速に進み、製品更新のサイクルが短縮するなかで、技術進化に伴い車両の「標準状態」が頻繁に変化しています。量産車両と申請内容との整合性をいかに確保するか、消費者を事実上の技術検証対象にしてしまう事態をどのように防ぐかは、現在の業界監督における重要な論点となっています。

一部の自動車メーカーでは、市場機会を逃さないために開発期間を大幅に短縮し、高寒地・高温環境・高地といった複雑な使用条件下で十分な検証を行わないまま製品化するケースも見られ、将来的な品質リスクを内包する要因となっています。

また、自動運転技術は依然として運転支援からより高度な知能化へと移行する過渡期にあり、機能定義の曖昧さや責任範囲の不明確さが、安全リスクを誘発する要因として指摘されています。

こうした状況を受け、2025年以降、中国の管理当局は規制を段階的に強化してきました。自動車業界における「過度な価格競争」への是正をはじめ、製品一致性に対する抜き取り検査の強化、さらには運転支援機能、動力電池、ドアハンドルなどの分野における強制標準の導入が進められています。今回の「第1号公告」の公布も、こうした一連の監督強化策の重要な一環と位置づけられています。

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