中国商務部、スバルと日野自動車を輸出管理の監視対象に追加

中国商務部は2月24日、2026年第11号および第12号公告を発表し、日本の軍事力強化に関与したとされる三菱造船株式会社など2の企業や機関を輸出管理の規制リストに追加するとともに、最終用途および最終ユーザーを確認できない日本の20の企業や機関を「監視リスト」に掲載したと発表しました。注目されるのは、この監視リストに日本の自動車メーカー2社、すなわち株式会社スバル(SUBARU Corporation)と日野自動車株式会社(Hino Motors, Ltd.)が含まれている点です。
今回監視リストに追加された両社はいずれも長年にわたり中国市場で事業を展開しており、それぞれ異なる分野で事業基盤を築いてきました。
スバルは2004年に中国市場へ進出し、2005年には斯巴鲁汽車(中国)有限公司を設立しました。同社は中国における販売、輸出入、物流・倉庫管理などの業務を統括しており、龐大集団との合弁販売会社を通じて車両販売を行っています。主な輸入モデルにはレガシィ、アウトバック、フォレスターなどが含まれます。
一方、日野自動車はトヨタグループに属し、トヨタ自動車が50.1%を出資しています。現在、中国では広汽日野および沈飛日野の2つの合弁会社を通じて商用車を生産しており、主に大型トラックやバス分野をカバーしています。2024年には、中国におけるエンジン生産事業(上海日野エンジン)からの撤退を発表し、商用車完成車事業へ経営資源を集中させました。
現在、広汽日野は複数の新エネルギー商用車の製品認可を取得しており、バッテリー電気トラックおよび水素燃料電池商用車分野への展開を進めています。また、2025年1月の新エネルギー牽引車販売ランキングではトップ15入りを果たしています。さらに日野自動車は、中国国内の複数の部品メーカーとサプライチェーン上の協力関係を維持しており、中国商用車産業チェーンへの関与を深めています。
中国商務部報道官は2月24日の記者会見で、今回の措置は「中華人民共和国輸出管制法」および「中華人民共和国両用品目輸出管制条例」などの関連法規に基づくものであると説明しました。
規制リストに掲載された場合の主な措置は以下の2点です。第一に、輸出事業者は対象組織に対し軍民両用(デュアルユース)品目を輸出することが禁止されます。第二に、海外の組織および個人が中国原産の両用品目を対象組織へ移転または提供することも禁止されます。すでに進行中の関連活動については、直ちに停止しなければなりません。
一方、監視リストに掲載された場合の措置として、輸出事業者は対象組織向けの両用品目輸出について、包括許可の申請や簡易登録による輸出証明の取得が認められません。個別許可を申請する場合には、対象組織に関するリスク評価報告書を提出するとともに、当該両用品目が日本の軍事力強化に資する用途に使用されないことを保証する書面を提出する必要があります。
また、許可審査期間については「両用品目輸出管制条例」第17条第1項に定める期限の制限を受けません。中国商務部は、監視リスト掲載企業向け輸出に対し、最終ユーザーおよび最終用途の審査を一層厳格化するとしており、日本の軍事用途、または日本の軍事力強化に資すると判断される用途への輸出は承認されない方針です。
なお、「両用品目輸出管制条例」第26条の規定に基づき、監視リストに掲載された組織が調査への協力義務を履行した場合、同リストからの除外を申請することが可能です。商務部が確認を行ったうえで、リストからの削除が認められる場合があります。