6月11日、恒大新能源汽車集団有限公司（恒大汽車）は香港証券取引所において、2つの重大な課題に直面していることを発表しました。まず、同社の関連会社である恒大新能源汽車（天津）有限公司（以下「天津恒大」）は、関連部門から新エネルギー乗用車製品の生産・販売停止と改善を求める告知書を受け取りました。次に、恒大汽車の関連子会社は地方行政部門から、支給済みの奨励金および補助金の合計約19億元を返還するよう求められました。

公告によると、天津恒大は新エネルギー乗用車製品の生産参入条件を満たしていないため、関連部門から3つの改善要求が出されました。この改善期間中、同部門は天津恒大の新エネルギー乗用車の新製品申告および合格証の電子情報伝送の受理を一時停止します。改善が完了し、再審査に合格した後に生産と販売を再開できる見通しです。

恒大汽車は、今回の検証を非常に重視しており、期限内に不服申し立てと改善資料を提出する予定です。この処分案が正式に実施されれば、グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性があります。

同時に、恒大汽車の別の付属会社も地方行政部門から行政処理決定書を受け取りました。決定書によれば、同社はグループ本社、グローバル研究開発センターおよび生産拠点の投資と建設を約定期間内に完了しなかったため、契約上の義務を履行しなかったとされます。このため、地方政府は関連する3件の協定を解除し、同社に15日以内に約19億元の奨励金および補助金を返還するよう求めました。返還が行われない場合、関連工場の土地が強制的に回収され、地上の建物や設備が報奨金や補助金の返済に充てられる可能性があります。

恒大汽車は、これらの決定が最終的に実施されれば、同社および関連会社の財務状況と経営に重大な影響を及ぼすとしています。現在、関連子会社は自治体に行政不服審査を申請する予定であり、決定書受領後6カ月以内に行政訴訟を提起する可能性もあります。

これは、破綻してもなかなか倒産しない恒大汽車に対する当局の忍耐が限界に達していることを示している出来事です。