メルセデス・ベンツ、Momentaと提携強化 ー 7,500万ドル追加投資でADAS技術を4車種に採用?

12月2日のロイター通信によると、世界最大の自動車市場である中国で競争力を取り戻すため、メルセデス・ベンツは中国の自動運転スタートアップ企業「Momenta」への投資を強化し、今後少なくとも4車種に同社の自動運転ソフトウェアを採用する計画です。

ロイターは3人の事情に詳しい関係者の話を引用し、この計画にはMomentaの新規株式公開(IPO)およびさらなる協業の可能性も含まれていると報じています。この未公開の協業は、Momentaがメルセデス・ベンツにとって初の主要技術サプライヤーとなることを意味し、中国自動車市場において前例のない一歩とされています。激化する市場競争と技術革新の中で、メルセデス・ベンツはサプライチェーンの再構築を迫られています。

電気自動車およびスマートドライビング技術の分野において、メルセデス・ベンツは中国でテスラやNIO(蔚来)、Xiaomi(小米)の後を追う形となっています。中国自動車工業協会によると、今年、メルセデス・ベンツが中国で販売した443,764台のうち、電気自動車の割合はわずか3%にとどまりました。

メルセデス・ベンツは2017年にすでにMomentaに投資を行っていますが、これまで両社が共同開発した製品は市場に投入されていません。その間、Momentaは中国を代表する高度運転支援システム(ADAS)のサプライヤーの一つへと成長し、テスラのFSDに類似したソリューションを提供しています。現在、Momentaの顧客にはBYD、SAIC(上汽)、アウディが含まれ、最大の投資者はSAIC(上汽)です。また、他の株主にはGM(ゼネラルモーターズ)やトヨタなどの国際的な自動車メーカーも名を連ねています。

関係者によると、メルセデス・ベンツはMomentaに7,500万ドルを追加投資する計画であり、2025年第1四半期に予定されているMomentaのIPOに基石投資家として参加する意向もあるといいます。また、Momentaは2025年から2027年にかけて、メルセデス・ベンツが中国市場で発表する4車種にADAS技術を提供します。さらにメルセデス・ベンツは、この協業を2027年以降の中国向けモデルや、Momentaの技術を海外モデルに適用することも検討しています。

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