NIOとJACの合弁会社が正式解散、委託生産体制の終了で独立生産へ移行

最近、中国企業信用情報公示システムの情報によると、NIO(蔚来)とJAC(江淮汽車)が共同で設立した合弁会社「江来先進製造技術(安徽)有限公司」(以下、江来)の企業状態が「存続」から「注销(取消)」に変更され、同社の正式な事業終了が確認されました。

江来は2021年3月に設立され、登録資本金は5.1億元で、NIOの持ち株会社とJACグループが共同出資しています。事業内容は道路用自動車の製造、生産ライン管理およびサプライチェーン管理サービスなどを含みます。今年6月、同社は解散公告を発表し、公告期間は6月10日から7月24日までで、解散の理由は株主の決議によるものです。

NIOは、中国新興EVメーカーの代表である「蔚小理(NIO・Xpeng・Li Auto)」の中で、前期に委託生産方式を採用していた唯一の自動車メーカーでした。一方、同時期のXpengやLi Autoは、それぞれ独自の造車資格を取得しています。Li Autoは重慶力帆を買収し、Xpengは広東福迪を取得しており、これが当時「Li Autoは力帆」という言説の由来となりました。

NIOは自社での車両生産を可能にするため、JACと合弁会社を設立しました。本来は上海で独立の車両生産資格を申請する予定でしたが、その時点で上海はこの機会をテスラに与えたため、NIOはやむなく安徽省合肥市に拠点を置くこととなり、その後の経営において生死線上での苦闘を強いられる要因となりました。2018年から2022年にかけて、NIOがJACに支払った委託生産費は2.23億元から7.15億元まで上昇しました。まだ赤字に苦しむNIOにとって、販売した車1台ごとに利益の一部をJACに渡さなければならなかったことは、まさに追い打ちとなりました。

しかし、今年に入りNIOの状況が好転し、状況は一変しました。NIOは2023年12月に独立した道路用自動車製造企業の資格を取得し、さらにJACの2つの製造拠点の関連資産および設備を買収することで、委託生産方式は段階的に撤退しました。これにより、委託生産のために設立された合弁会社はもはや存在する必要がなくなり、正式に解散となりました。

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