NIO Phon発売、背後にある戦略は

9月21日、NIO IN 2023(蔚来革新科学技術デー)イベントにおいて、NIO初の携帯電話「NIO Phone」の販売が開始されました。価格はベーシックが6,499元、フラッグシップ版が6,899元、EPeditionが7,499元となっています。

NIO Phoneは、クアルコムの第2世代Snapdragon 8 Readersionを標準搭載し、最大16GB+1Tのメモリとストレージを組み合わせることができます。また、2K解像度の6.81インチ曲面ディスプレイを搭載し、1-120Hzの可変リフレッシュレートに対応、メインカメラとして超広角と潜望式望遠はいずれも5000万画素を誇ります。さらに、5200mAhのバッテリーを搭載し、長い航続能力を実現し、66W有線および50Wワイヤレスフラッシュ充電をサポートし、NIO車内のワイヤレス充電にも対応しています。その他、超音波指紋認証、3D指紋認証、1回押すだけで入力できる超大面積を提供し、10Wのワイヤレスリバースチャージ(逆充電)やIP68クラスの防水仕様も備えています。

NIO PhoneはNIO Link接続技術に基づき、携帯電話と電気自動車の接続がスムーズであるため、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。UWBウルトラブロードバンドテクノロジーを活用し、携帯電話を車のキーとして利用できる便益も提供します。

昨年、NIOが携帯電話の製造を発表した際、業界は大きな注目を浴びました。地場メーカー吉利が携帯電話メーカーのMEIZU(魅族)を買収したというニュースも業界内で話題となりました。そして今、NIOの初の携帯電話「NIO Phone」がついに登場しました。

自動車メーカーが自社で携帯電話を製造するアイデアには一定の合理性があります。スマートフォンとスマートカーのサプライチェーンには部品などの共通性が存在し、中国の携帯電話業界には成熟したサプライチェーンがあります。一部のスマートフォンサプライチェーン企業も自動車関連部品の製造に参入しています。

しかし、携帯電話業界は現在、競争が激化しており、多くの弱小メーカーが市場から姿を消しています。自動車メーカーが自動車以上に競争が激しい携帯電話市場に進出することは業界にとっても興味深い展開です。NIO CEOの李斌氏によれば、NIOが携帯電話を製造する理由は、単に競合他社と競争するためだけでなく、NIOのユーザーがNIOの自動車とシームレスに連携する携帯電話を必要としているからです。携帯電話は、NIOの自動車の連携を高め、ユーザーエクスペリエンスを向上させるために提供されています。

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