NIOのスマートフォン「NIO Phone」、自社エコシステム構築への一歩
NIOが開発したスマートフォン「NIO Phone」が工業情報化省でのネットワーク接続が完了し、このスマートフォンの型番は「N2301」だと報じれました。計画によれば、NIO Phoneは今年の第3四半期に発表・販売される予定で、価格は5000-7000元となる見込みです。
NIO Phoneは、2G(GSM)、3G(WCDMA)、CDMA、4G(TD-LTE/LTE FDD)、5Gなど、幅広いネットワーク方式に対応しています。さらに、UWB超広帯域技術にも対応しており、高度な通信環境を提供します。
NIO Phoneについては、ユーザーの間で評判が分かれています。一部はNIOのユーザー志向を称賛し、一方で本業に専念すべきだと批判する声も聞かれます。
NIOのCEOである李斌氏は、NIO Phoneの開発目的について「車の使用体験を向上させること」を強調しています。現在、多くのNIOユーザーがiPhoneを使用しており、アップルの閉鎖的な姿勢が車との連携に制約をもたらしています。NIOはユーザー体験向上のため、スマートフォンの開発を決断しました。
NIO Phoneの真の狙いは、自社エコシステムを構築することです。NIOはNIO Phoneをサービスの中心として統合し、車との連携を通じて優れた体験を提供することを目指しています。NIOユーザーはNIO Phoneを通じて、自動車とスマートホームなどの機能をシームレスに切り替え、NIOエコシステムの中心で日常を過ごすことができます。
しかし、NIO Phoneへのユーザーの移行には課題も存在します。新開発のNIO Phoneの性能や完成度は、iPhoneや他ブランドのハイエンドスマートフォンに勝る可能性はないでしょう。唯一の方法は、新車購入者にNIO Phoneを「割引ギフト」として提供することです。ただし、車とスマートフォンの連携は1つの用途に過ぎず、その用途のためにスマートフォンを乗り換えるユーザーは限られると考えられます。