竜頭蛇尾、Singulatoが描いた「PPTカー」は消えつつある
先日、中国執行情報公開網の情報によると、Singulato(奇点汽車)の関連会社である智車優行科技(上海)有限公司が被執行者情報に追加された。案件番号(2021)滬01執962号、執行対象は766万3500元で、執行機関は上海市第一中級人民法院である。
Singulatoは2014年に設立され、いわゆる「自動車新興勢力」に最初に登場したEVベンチャーの一つである。同期間のNIO(蔚来)、Weltmeistar(威馬)、Xpeng(小鵬)はいずれも月間5000台以上を販売し、「自動車新興勢力」のトップランナーとなっている。これと比較すると、Singulatoは大きく取り残されている。
2016年11月、Singulatoスマート新エネルギー自動車産業パーク事業が安徽省銅陵市に設立された。投資総額は80億元、敷地面積は1000ヘクタール、年間生産能力は20万台である。しかし、Singulatoは「雷が鳴るだけで雨が降らず」、初の量産車iS6は今も販売されていない。
Singulatoが何度も発売時期を延期して、資金不足に陥ったのではと憶測されていた。しかし公開資料によると、Singulatoは2015年から計10回のエクイティファイナンスを行っている。2019年に融資総額は170億元を超えた。業界関係者によると、現在、Singulatoの累計融資額は180億元超で、投資先には「奇虎360」、「聯想之星」、「韜雲資本」、「博雍基金」などが含まれている。
このような膨大な投資額は、自動車新興勢力の中でも上位を占めており、NIOやXpengなどと肩を並べることができる。このような融資額があるのに、量産車が販売されていないのは、資金不足が理由にはならないということである。
現在、多くの企業が国境や業界を越えて自動車産業に参入し始めており、まだ商品を発売していない自動車新興勢力には残された時間がなくなりつつある。