テスラの中国と欧米での販売台数が急落! マスク氏の政治的立場が影響か、製品力の低下か?

乗連会(全国乗用車市場情報連席会)のデータによると、テスラの2月の中国での卸売販売台数は、2年半ぶりの低水準に落ち込み、30,688台となり、前月比でマイナス51.5%、前年同月比でマイナス49%も急落しました。

この下落傾向は、テスラが世界市場で直面している販売不振を反映しています。欧州と米国市場では、テスラは数ヶ月連続で顕著な販売台数の減少を経験しています。これまでの情報をまとめると、2月もテスラは欧州で急落を続け、特にノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フランス、ドイツなどの電気自動車市場が強い国で顕著な減少が見られました。

ノルウェーでは、テスラの2月の登録台数は前年同月比で半減し、前2ヶ月の登録台数も44.4%減少しました。テスラは917台しか販売できず、フォルクスワーゲンの1,323台に後れを取りました。

スウェーデンでは、テスラの販売台数は42%減少し、613台となり、特にModel Yの販売台数は52.1%急落しました。

デンマークでは、テスラの販売台数は48%減少し、509台となりましたが、電気自動車全体の販売台数は72%増加しました。

フランスでは、テスラの販売台数は26%減少し、2,395台となり、前2ヶ月の販売台数は44%減少しました。Model Yは2024年の販売チャンピオンから27位に転落しました。

イタリアでは、テスラの登録台数は前年同月比で55%急落し、新車全体の販売台数も6.3%減少しました。

ドイツでは、テスラの登録台数は前年同月比で76%急落し、1,429台しか販売できませんでした。これはドイツ全体の電気自動車市場の成長とは対照的です。

また、テスラの本拠地であるアメリカ市場でも、1月に4.19万台を販売し、前年同月比で7.9%減少しました。2月には約4.2万台を販売し、前年同月比で約5%減少しました。

これらのデータは、電気自動車市場が全体的に成長しているにもかかわらず、テスラの市場シェアが継続的に低下していることを示しています。多くの人々は、この傾向をCEOのイーロン・マスクがアメリカ政治で演じている役割や、欧州での極右政党や個人への支持といった論争的な行動に起因すると考えています。

一方で、販売台数の減少は一時的なものだとする見方もありますが、この傾向は数ヶ月続いており、欧米市場での影響力が弱まっていることを示しています。

中国市場では、テスラの販売台数減少の原因は欧米とは異なる可能性があります。中国では、2月の減少の主な原因は、新型Model Yを迎えるための生産ラインのアップグレードによる一時的な生産停止かもしれません。しかし、無視できないもう一つの理由は、製品競争力の低下です。

多くの中国消費者は、テスラのModel 3とModel Yのいわゆる「モデルチェンジ」は、デザインの変更と一部の装備の追加に過ぎず、全体的な価格下落の中でその価格を支えるだけの価値がないと考えています。テスラに対して、中国の地場メーカーはより魅力的な技術や装備と手頃な価格の車種を提供することで、消費者からの支持を集めています。これは、テスラが地場メーカーからの厳しい競争に直面していることを示唆しています。

さらに、アップルやシャオミなどと同様に、テスラも「創業者色の強い企業」です。このような企業の最大の特徴は、創業者が自ら前面に出て企業を引っ張ることですが、もし創業者が企業自体に集中できなくなると、その企業のイメージは必然的に崩れ、製品も消費市場で次第にその魅力を失っていきます。多くの人々がテスラを購入するのは、マスク氏のカリスマ性が大きな要因です。しかし、マスク氏が政治に傾倒するにつれ、彼がテスラに注力する余裕がなくなっていると感じる人々が増えています。これらはすべて、テスラの株価暴落に表れています。

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