2026年上半期の中国乗用車市場:GeelyがBYDを抜き、国内小売首位に 輸出が各社の成長を左右

7月8日、中国乗用車市場情報連席分会(乗連会)は「2026年6月全国乗用車市場分析」を公表するとともに、2026年1~6月の狭義乗用車の小売販売台数、卸売販売台数、輸出台数などの統計データを発表しました。
同データによると、2026年上半期の中国国内における乗用車小売販売台数は前年同期比20.2%減となりました。ガソリン車の市場シェアは引き続き縮小する一方、新エネルギー車(NEV)の普及率は63%を超え、地場ブランド各社の勢力図にも変化が見られました。
上半期の国内乗用車小売販売台数ランキングでは、地場ブランドが前年と同じ6社ランクインしたものの、順位には変動が生じました。また、上位ブランドとそれ以外のブランドとの販売台数の差はさらに拡大しています。このうち、GWM(長城汽車)はトップ10圏外となり、Leapmotor(零跑汽車)が初めてトップ10入りを果たしました。
Geely(吉利汽車)がBYDを抜き、国内小売販売首位に
2026年上半期、Geelyの国内小売販売台数は累計102万1,000台となり、BYDの99万900台を約3万台上回りました。これにより、BYDが2023年から維持してきた国内小売販売首位の座が入れ替わりました。
前年同期比で見ると、トップ10入りしたブランドの中で販売台数が前年を上回ったのはLeapmotorのみでした。Geely、BYD、Chang’an(長安汽車)、Chery(奇瑞汽車)、SAIC-GM-Wuling(上汽GM五菱)はいずれも前年実績を下回りました。このうち、Geelyの減少率は16.7%と主要地場ブランドの中で最も小さく、BYDは38.5%減となりました。
2025年上半期と比較すると、Chang’anとCheryはそれぞれ4位、5位を維持した一方、SAIC-GM-Wulingは7位から9位へ順位を下げました。
GWMがトップ10圏外、Leapmotorがランクイン
GWMは2026年上半期の国内乗用車小売販売ランキングでトップ10から外れ、その代わりにLeapmotorがトップ10入りしました。
GWMは現在、Haval、ORA、TANK、WEY、GWM Pickupの5ブランドを展開しています。GWM Pickupは比較的安定した販売を維持している一方、主力ブランドであるHavalは競争の激化に直面しています。ORAは従来のEV中心のラインアップからガソリン車にも展開を広げ、TANKブランドは急成長期を経て販売が減少傾向となっています。WEYは戦略見直し後、販売が回復しています。
データによると、GWMにおける新エネルギー車の販売比率は約30%で、市場全体のNEV普及率を下回っています。全体の販売台数は前年同期比で小幅な増加となったものの、その約半数を海外市場が占めており、国内小売市場では他の主要地場ブランドとの差が広がっています。
一方、Leapmotorは軽自動車クラスからファミリー向けSUV、MPVまで幅広い商品ラインアップを展開し、国内小売販売ランキングでトップ10入りを果たしました。6月単月の国内小売販売台数は9万台に迫っています。
輸出が地場メーカーの重要な成長源に
国内市場の成長が鈍化する中、中国地場メーカーにとって輸出は引き続き重要な成長ドライバーとなっています。
2026年上半期の輸出台数では、Cheryが93万1,600台で前年同期比70.9%増となり、業界全体の21.9%を占めて首位を維持しました。BYDは76万9,300台(同73.6%増)で、シェア18.1%の2位となっています。両社を合わせると輸出市場の約4割を占め、業界をリードする存在となっています。
第2グループでは、Geelyが47万2,500台を輸出し、前年同期比158.3%増と主要メーカーの中で最も高い伸び率を記録しました。上半期だけで2025年通年の輸出台数を上回っています。SAICは40万4,200台(同66.6%増)で4位となりました。
GWMは25万6,000台を輸出し、前年同期比52.8%増でした。輸出台数は総販売台数のおよそ半数を占めています。Chang’an、SAIC-GM-Wuling、Dongfeng(東風汽車)は、それぞれ15万2,100台、14万8,100台、10万7,700台を輸出し、このうちChang’anの伸び率は1.7%となりました。
Leapmotorの上半期輸出台数は9万6,300台で、前年同期比372.6%増と大幅な伸びを示しました。
勢力図は引き続き変化
2026年上半期の市場動向を見ると、中国地場ブランドの勢力図は引き続き変化しています。国内小売市場では、GeelyがBYDを上回って首位となり、Leapmotorがトップ10入りする一方、GWMはトップ10圏外となりました。海外市場では、CheryとBYDが引き続き輸出をけん引し、Geelyも高い輸出成長率を記録しています。
新エネルギー車へのシフトが進むとともに、輸出が各社の販売に占める比重も高まっており、中国地場メーカーの競争環境は、国内市場と海外市場の双方で変化が続いています。
2026年1-6月国内小売TOP10

2026年1-6月輸出TOP10

出典:乗連会